探し物発見!(おまけとして、36歳の時のエッセイもどうぞ) 2026年5月9日(土)

これが見つかった探し物です↓







ね、かわいいでしょう!
このブログは見つかったこれを自慢したかっただけなんです。
これ、お習字の時に半紙の一番上で半紙を押さえてくれる文鎮。おそらく25~30年ほど前に金沢市内のデパートで買いました。1500円以下だったと思います。
特に文鎮が欲しくてお買い物に行ったわけではなく、ただぶらぶらデパートを歩いていて見つけ、一目ぼれして(しかも安いから)買ったのです。

娘の行っているお習字教室に36歳で入室。(最後に当時のエッセイを貼り付けておきます)
そのために買ったのかどうかも覚えていませんが、この文鎮のかわいさでお習字練習のテンションが上がります。
そんなお習字熱もいつの間にか冷め、退職してからはほとんど筆も握っていません。
でも、この文鎮のことは時々思い出します。
「どこにしまっちゃったのかな・・・」

そんな昨日、ピアノ部屋の押し入れの中をもう少し使いやすく整理しようと、明後日のコンサート練習をしながら片づけていたところ、半紙等お習字関連のものを入れている箱も動かすことになりました。冷静に考えれば、この中にあるのが一番自然。最初にここを探せばいいのです。
箱の中に箱がいくつか。その中のやや大きめの箱を開けてみると入っていました。
お習字だけに使うのはもったいないので、ピアノ部屋の時計の前に出しておくことにしました。
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36歳の時のエッセイです。現在と文体が違います。

          お習字教室


 娘が小学校1年生の時、従姉妹が行っているお習字教室に一緒に行きはじめた。
 字にコンプレックスを持っていて、
 「いつかお習字を習いたい」
と思っていた私は、娘に遅れること1年、同じお習字教室に行くことを決意した。
 教室は、家から歩いて3分ほどのお寺で、そこの住職さんが先生。
 ここは
 「今どきねえ」
 と思うことがことがたくさんある。

 ・建物は古く、(お寺だし)イメ-ジ的には、江戸時代からこのままなんじゃないかと思うほど。床も落ちそうだ。
   ※注・・・床は最近修理され、安心して歩けるようになった。
 ・冷房無し。でも涼しい。暖房は小さなスト-ブ。
 ・娘のお月謝は2,500円(月4回)。4年間値上がりなし。
 ・大人は、回数券制で、10回5,000円。1回おまけ付き。
   ※バスの回数券と同じシステム!
 ・先生がバス旅行を年2回ほど企画し、子供たちを遊びに連れて行ってくれる。しかも、お習字に来ていない子まで誘ってあげている。
 ・なにしろお寺なので、お葬式が入ると日時が変更になる。
 ・冬はスト-ブの上でさつまいもを焼いたりしてくれる。
 このようなほのぼのした教室なのである。

 さて、いよいよ私が通うことになった1回目。大人の場合、こうしなければならないということは無く、書きたい字を書かせてもらえるらしく、先生から
 「西野さんは、どんな字を書きたいですか」
と聞かれた私は、かつてからのあこがれをこめてこう答えた。
 「先生、私前から、あのサラサラッと続いている字を書いてみたかったんです」
 「ああそうですか。西野さん今までにお習字を習われたことはありますか?」
 「いいえ」
 「はい、それじゃあ.........(先生なにやらお手本を書いて  くださっている様子)これ、書いてみてください。」

   渡されたのは、「永久」の「永」の字を分解したパ-ツだった。
 
書き忘れていたが、この教室、やっている日はいつ行っても良いのだが、一応大人は火曜日の夜ということになっている。しかし、私ははじめてのとき、娘と一緒に行ったので、周りは小学生ばかりだった。

 さあ、その中で「永」のパ-ツである。
 周りをチラチラ見ると、小学生のくせに、いや、小学生でいらっしゃっても皆さん大変お上手。36才になるまで習いに来なかったことを非常に後悔しながら練習をはじめた。
 ところが、書いても書いても、いつまで経っても、周りの子はどんどん帰りはじめても、おまけに、娘が帰り支度をはじめても上手に書けない。最初に先生からいただいた練習用の半紙40枚も、あと2枚になってしまった。しかも、どんどん小学生は帰って行くけれど、どうしたら帰ることが許されるのか、そのシステムがわからない。私は娘に聞いた。
 「ねえ、どうしたら帰れるの?」
 娘は冷たくこう言った。
 「上手に書けたら先生に持っていくの」
 えっ!じゃあ私はどうなるの。いつまでも上手に書けなかったら帰れないじゃないの!
 その心を見透かしたかのように娘は言った。
 「いいじゃない、どれでも持ってけば」
・・・残りの2枚の半紙も使ってしまい、仕方なく私は最後に書いたものを恐る恐る先生に見せに行った。
 私が見せると先生は優しく
 「いいですよ、上手に書けてますよ」
 と、赤い墨で丸をいっぱい付けてくださった。
 ああ良かった。これで帰れる。

 さていよいよ帰ろうとしたその時、小学生がなにやらポケットにいれては帰っていく。そういえば娘から聞いていた。帰る時、3つの箱からそれぞれ1つずつお菓子がもらえるということを。
 私は欲しかった。あの安っぽいガム、着色料タップリのキャンディ-、懐かしいチロルチョコ。そして、私は期待した。先生の
 「あっ、西野さんもお菓子、持ってってくださいね」
という言葉を。
 しかし、先生は何もおっしゃらなかった。
 その私の気持ちを知ってか知らずか、(多分、大人がこの時間に来ているのが珍しかったからだろう)ある小学生の男の子がこう先生に質問した。
「先生、大人はお菓子もらえないんですか。」
 先生はきっぱりこう言われた。
「もらえません。」
 私の夢は消えた。

 あれから2年。
 サボりサボり何とか通っている。
 もしあの時先生が「もらえます」と言ってくださっていたら、私はサボらず行っていた・・・・・・ということもないけど・・・。


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