FACTFULNES(ファクトフルネス)西野真理的要約 2022年9月25日

 FACT

ファクトフルネス

FULNESS

10の思い込みを乗り越え、データをもとに世界を正しく見る習慣

著者 ハンス・ロスリング 

訳者 上杉周作 関美和

 

ファクトフルネスは、スウェーデン・ウプサラ市出身の医師、公衆衛生学者ハンス・ロスリング氏によって晩年、ご家族のご協力も得て書かれました。氏は201727日、すい臓がんのため68歳でお亡くなりになりました。

Hans Rosling, 1948727 - 201727日)

 

この本は世界で100万冊超の大ベストセラーとなり、20191月に日本語版が発売されましたが、私が興味を持ったきっかけは中田敦彦さんのYouTube動画です。はじめは中田さんの秀逸な要約をお聞きして満足したのですが、やはり本を読みたくなって電子書籍を購入しました。読み終えたのは2022924日です。

 

この本には

「人間はドラマチックなことの方に気持ちが傾きがちなので『10のドラマチックすぎる本能』を認識すれば、ファクトフルネスに基づいて行動することで世界を正しく見ることができるようになります」

という事が書かれていて、読み終えたあと、この文章を書きたくなり、さらにおしゃべりしたくなってYouTubeにも動画をアップしました。

それでは西野真理的ファクトフルネスのご紹介です。

10のドラマチックすぎる本能」

①分断本能

私たちは、様々な物事や人々を2つのグループに分けたがります。これが「分断本能」です。よく「勝ち組・負け組」「金持ち・貧乏」「先進国・発展途上国」でも実際は、ほとんどの物、人が2つのグループの中間に位置しています。

大半の人がどこにいるかに目を向けましょう

 

②ネガティブ本能

私たちは、物事のいい面より、悪い面に注目しがちです。それは「ネガティブ本能」が働くからです。

理由の1つは、暮らしが良くなると、より高度な教育を受けることができ、心に余裕も生まれると、世の中の悪事や災いに関心が向き、監視の目が厳しくなるのです。

例えばアメリカで白人警官が黒人男性を死亡させた事件が大きく報道されましたが、白人警官が黒人男性を助けたらニュースになるでしょうか?

悪いニュースのほうが広まりやすいことを覚えておきましょう。

 

③直線本能

私たちは、右肩上がりに伸び続けるグラフを見ると、線の続きを想像します。このままひたすら伸び続けるに違いないと思い込みます。

世界の人口も同じで、国連は、2100年頃には世界の人口は横ばいになり、安定すると見ています。

直線もいつかは曲がることを知りましょう

 

④恐怖本能

自然災害による死亡率は100年前と比べて6%まで減少しています。

一方で、年間33万人もの子どもが、汚染された飲み水による下痢が原因で命を落としています。多くの子どもにとって汚染水は危険なのに、そういうことに恐怖本能が反応することもニュース報道されることもありません。

リスクを計算しましょう

 

⑤過大視本能

2016年、世界全体でおよそ420万人の0歳児が亡くなったそうです。420万という数字を見ると大変なことです。

しかし、前年の2015年には440万人、2014年には450万人の赤ちゃんが命を落としています。つまり2年間で命を落とす0歳児は30万人減りました。

このように世界の国々は、少しずつより良くなっているのです。

数字を比較してみましょう

 

⑥パターン化本能

人間は、物事を無意識にパターンに当てはめて考える生き物です。それをやるのは、生きていく上でパターン化することは欠かせないからです。

私たちは物事をパターン化する本能を持っていると自覚することが大切です。

分類を疑いましょう

 

⑦宿命本能

物事が上手くいかないとき、「どうせ自分なんて」「こういう運命なんだ」と宿命によって物事は決まると思い込む本能があるからです。

私、西野真理も気をつけないと、ついアフリカを後進国のように思ってしまうというのが正直なところです。

そこで日本に目を向けると、今(20229月現在)日本政府はマイナンバーカードを普及させようとしていますが、まだ50%弱しか普及できていません。

一方ケニアでは電子マネーがあっという間に広がりました。アフリカ諸国の多くは30歳未満を中心とした若者社会のため、最新のテクノロジーがものすごいスピードで生活に取り込まれているのです。

ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めましょう

 

⑧単純化本能

私たちは、様々な問題に一つの原因と一つの解答を当てはめてしまう傾向があります。これが「単純化本能」です。

目の前の数字、専門家の言い分、自分の考え方、あらゆるソースをじっくりと検証しみてることが大切です。

一つの知識が全てに応用できないことを覚えておきましょう


⑨犯人探し本能

私にも耳の痛い話です。

なにか嫌なことがあると、つい犯人を探すことで溜飲を下げたくなります。

筆者は「誰かを責めれば物事は解決する」と思い込むのは非常に危険なことと書いています。なぜなら、誰かを責めることに意識が向くと、そこで学びが止まってしまうからです。さらに、私たちには自分の思い込みに合う悪者を犯人に仕立てようとする傾向があり、とんでもない方向に解決策を見出そうとしてしまう可能性もあります。

誰かを攻めても問題は解決しないと肝に銘じましょう

 

⑩焦り本能

焦り本能が働くと、正しい分析ができなくなり、よく考えずに過激な手を打ちたくなります。急かされるとそれがストレスとなり、大きく判断を誤るのです。

焦り本能に従って行動していると、本当のリスクを見落とす危険性があることです。

焦らず小さな一歩を積み重ねましょう

 

素晴らしい内容をこんなに短くしてしまって申し訳ない気持ちもありますが、これをきっかけに本をお読みになっていただけると嬉しいです。

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