『ReHacQ』花王をやめて茨城県の高校の校長になった人の話・・・の途中 2025年6月30日(月)

私の大好きなYouTubeチャンネルの一つReHacQ−リハックから、今日は花王をやめて茨城県の高校の校長になった生井秀一さんのお話の途中をご紹介します。なぜ途中かというと、まだ前半しか見ていないのと、その途中でとても興味深い部分があったからです。

その途中とは、腕利き営業マンが、セブンイレブンに自社商品を置かせてもらう場面です。商売をしたことのない私にとって、驚くことばかりでした。
また、今日のブログはYouTubeの文字起こしをChatGPTに要約させたものをさらに西野真理がまとめ直したものです。

 ■背景

話し手は2023年まで花王の営業担当者だった生井(なまい)秀一さん。

通常、セブンイレブン(以下セブン)担当は本社のマーケティング部門が担っていたが、営業部門から初めて任命された。

■セブンの売り場の規模と重要性

セブンの取扱商品は当時約2万点。
シャンプー等のカテゴリーでも棚数(SKU枠)は23個程度と非常に少ない。
1アイテムが週1個売れると、全国で2万店×週1=週2万個の販売。
つまり1アイテムが全国で月8万個以上売れる計算になり、工場の生産ラインにも大きな影響を与える。

コンビニ棚に入ると、スーパーマーケットやドラッグストアのバイヤーも注目し、他チャネルへの波及効果が非常に高い。

セブンは「モデル店舗」的な位置付け。

■営業戦略:セブンのバイヤー「出待ち」

生井さんは、直接セブン本社(四ツ谷)へ行き、週末に偶然を装って公園で“出待ち”。
土曜に出勤してきたセブンの消費財部長に声をかけて接触。
たまたま持っていた資料(口では「散歩してた」と言いつつ)を使って面会のチャンスを得る。

■提案の内容と数字

プライベートブランド(PB)は作れないが、セブン限定のNB商品(ナショナルブランド)は開発可能と提案。

商品例:
メグリズム(目元用ホットアイマスク)を、ドラッグストア向けの5枚・14枚入りから、セブン用に2枚入りにパッケージ変更して提案。
セブン側からは、「花王がそんなことやるとは信じられない」と言われたが、生井さんは「社内を動かす」と断言。

「それができるなら、棚に入れる」との回答を得る。

■テストマーケティングとデータ活用

まずは静岡県などでテスト販売を実施。
セブンの「nanaco」などの購買データを活用:
金曜夜22時以降によく売れる → 「自分へのご褒美」ニーズを発見。
デザートと一緒に購入される傾向。
週2回買う人が多く、2枚入りが最適と判断。
この購買データを用い、工場や事業部、ブランド部門を説得・調整。

■商品展開と成果
コンビニチャネルに最適化されたサイズ・パッケージで正式採用。
メグリズムとともに、「癒し・快眠売場コーナー」をセブン内に企画。
同社の入浴剤「バブ」も併せて展開。
バブも元々セブンに並んでいたが、売場での露出が増えたことで売上拡大。
売上は数千万円レベルの純増。
結果として、生井さんは社内表彰(2回目)を受けた。

■戦略的意義と社内影響
コンビニチャネルは「試供」「ブランド浸透」「他チャネル波及」の面でも重要。
当時の花王社内では「セブンの棚に商品が並んだことがない」という空気があった。
営業が中心となって社内外を説得し、「JBP(ジョイント・ビジネス・プラン)」へつなげたのは社内的にも画期的。

■まとめ:セブンとの交渉におけるポイント

商品点数 約2万点(セブン全体)
枠の数 1ジャンル1SKU(NBは1点のみ)
想定販売数 週1個×2万店=週2万個=月8万個以上

商品例 メグリズム(2枚入り)
購買傾向 金曜夜22時以降にデザートと一緒に売れる
成果 数千万円規模の売上増、社内表彰
特筆事項 出待ち営業・データ活用・社内調整・コーナー展開

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