シューマンを訳詩で歌い始めての率直な感想 2023年4月27日(木)

※今日のブログはちょっと真面目です。

<はじめに>
小心者の私ですので、最初にお断りを書いておきます。
外国歌曲を訳詩して歌おうと思っている私ですが、決して「原語派」の方に挑もうとか「母国語絶対派」ではございません。「原語」がいいに決まっているのですが、敢えて思ったことを書かせていただくことにしました。

<日本語で歌ってみて>
シューマンの「詩人の恋(全16曲)」「リーダークライス 作品39(全12曲)」「リーダークライス 作品24(全9曲)」を一気に訳詩し、ついに歌の練習に入りました。たどたどしくはありますが一応全曲通して歌えるようになってきました。
現在の私の感想は
「わかって歌える、聞いていてわかるのは楽しい」
これに尽きます。

↓趣味の楽譜表紙作り













訳詩のためにCDを買ったりダウンロード購入したりFMを録音したりYouTubeを見たりと、これまでシューマンとほとんど縁のなかった私が、毎日のように聞いていますが、聞いているとき私の頭に流れるのは私が訳した日本語です。そして
「シューマンの曲、この詩にほんとにぴったり!」
と思うのです。
実際は、例えば「わたしのふるさと」というドイツ語の時に「雲は流れて」みたいな言葉が入っていることのほうが圧倒的に多いわけで、それをもしハイネやシューマンに知られたらまずいなと思うのですが、それでもやっぱり「わかる」し「楽しい」のです。

更に思ったのは、このシューマンのメロディーは奇をてらっていなくて、音楽としてとても自然なのに個性的で、いわゆる「クラシック関係者ではない人」が初めてお聞きになっても、日本語ならそれなりにお楽しみいただけるのではないかということです。
このことは、今後いよいよこれを西野真理の、石川県かほく市宇野気の「本町コミュニティセンター」での美女コンサートで歌おうとするとき、とても背中を押してくれます。

<日本の作曲家の皆様へ>
ここからは少々専門的になりますので、音楽関係者以外の方ごめんなさい。おわかりにならない部分はWikipediaで検索お願いします。

日本歌曲の中で中学校でコンサートをするとしてプログラムに組めるチクルスって思いつかれますか?
私にはどうしても思いつくことができません。チクルスの中から1曲か2曲
「こんな曲もありますよ」
程度ならいいとしても・・・。

声楽関係者対象ならたくさんあります。
「淡彩抄」(別宮貞雄)
風に寄せてうたへる春の歌」(山田耕筰)
「C.ロセッティの4つの歌」(木下牧子)
どれも素敵すが、もし中学校にコンサートに行くとしたら無理です。
・・・木下牧子さんの「愛する歌」は行けるかもしれませんが・・・このチクルス、私が奏楽堂日本歌曲コンクールで6位だったときの本選曲として歌ったチクルスです。しかし終了後審査員の方から「本選には軽すぎる」と言われ、翌年は石桁眞禮生の「鴉」を本選で歌い2位になることができました。

それに引き換えシューマンは200年も前の作曲家。200年も歌い継がれているのですからそれに対抗しようとするのが間違いかもしれませんが、もしシューマンのこれらのチクルスを何らかのコンクールで本選に選んでも誰も「本選には軽すぎる」なんておっしゃるはずがありません。それでいて「中学生向けのコンサートにもあり」と思えるのです。
日本にもこんな曲が欲しい!
作曲家の皆さん、よろしくお願いします。



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