最近よく見ているのが、カズレーザーさんがメイン司会者の「カズレーザーと学ぶ」というTV番組です。 その番組で先日「人たらしの脳科学」というテーマを取り上げていて、大変興味深く、早速文章に起こそうとしました。
ところがこれはかなり科学的で、難しい言葉や図解も多く、テレビ番組として「画面で見る」ことを想定して作られているため、文字に起こすのには不向きで文字起こしを断念。
それを考えるとNHKの「100分で名著」は書き起こすことにも対応していて、画面を見なくても理解できるように、例えば目の不自由な方が音声だけ聞いても大丈夫なように作られているのかな、なんて思ったり。
しかし、この「人たらし」に興味を持った私は、自分で本を読めばいいのにそれをすることなく、なにか似たようなものはないかとYouTubeを探しました。
たくさんありました。
その中から、コンパクトにまとめられていた
「ビジネス心理学チャンネル」
から
「100%好印象になるテクニック5選」
を書き起こしてみました。
このYouTube動画は
「人たらしのブラック心理術 (だいわ文庫)」
という本からで、著者は内藤 誼人(ナイトウヨシヒト)という心理学者の方。興味のある方はそちらをどうぞお読みください。
それでは書き起こしスタートです。
100%好印象になるテクニック
1つ目
人間関係では細かいことにこそ気をつけましょう
人間関係では周りからの印象を良くしていて損することはありません。好印象になりたい人は些細なことにこそ敏感になりましょう。もちろん、神経質になりましょうということではありません。ハーバード大学のナーグラー博士は
「私達の人間関係を破滅させるのは重大なトラブルではなく、小さなトラブルだ」
と言っています。つまり殴り合いのような大きなトラブルではなく小さなトラブルの積み重ねで破滅すると。確かに仕事でもメールの返信が遅いとか、言ったことをやってくれなかったとか些細なことで印象が下がることってありますよね。ですから好印象になりたい人は些細な出来事にこそ気を使う必要があります。
例えば上司のつまらない冗談にも笑う、mailはすぐに返すなど、細かいことを意識しましょう。
さらに本書で特に重要だと言われているのが挨拶です。ミシガン州のウェインステート大学の行った研究によると、
「mailの普及にともなって直接挨拶をする人が63%も減少している」
事がわかりました。それを逆にとらえると、元気な挨拶ができるようになると周りと差別化が図れます。
・出会った人全てとあいさつしているか?
・その時相手の目を見ているか?
・目上じゃない人にも自分から挨拶をしているか?
このようなことをコンスタントにできて初めて挨拶ができていると言えます。
印象を上げるのに挨拶は不可欠です。
2つ目
顔が重要
イケメンとか美人のことではありません。もちろんイケメンや美人のほうが印象が良いのは事実です。ですがそれよりも重要なのが笑顔です。過去の研究でも笑顔の人のほうが好かれやすいことがわかっています。実際とても美人でも無表情で全く笑わない人だったら一緒にいてもあまり楽しくないですよね。反対に外見が普通の人でもいつも笑顔で明るければ印象が良いですよね。つまり、笑顔には見た目のハンデを乗り越える力があるのです。これは男女同じです。
ただ、今はマスクで口元が覆われていて、笑顔に重要な口角を上げていることがわかりにくいので、特に目元に注意しましょう。
よく、
「嘘を見抜く時目元を見ましょう」
と言いますが、愛想笑いも目元でわかります。笑うときには是非目元にも注意してい見てください。
3つ目
声を出して笑う
「声を出して笑いましょう」
という話です。
2つ目で笑顔の話をしましたが、ここでは笑顔の効果をさらに高める方法です。
結論から言えば、笑うときには声を出して、大きな声で笑うことが大事だということです。
声を出して笑うと好感度は3倍上がると言われていて、それだけ声を出すのは重要なのです。
さらにブラジルのサンパウロ大学の行った実験によると、
「声を出して笑うとリーダーシップが高いと評価される」
とわかりました。
大きな声を出して笑っていると、器のでかいリーダーのように感じます。また声を出して笑うと、相手には表裏のないイメージを与えます。
4つ目
まばたきを数える
よく
「相手の目を見て話しましょう」
なんて言いますが、心理学には
「アイコンタクトの原理」
というのがあり、アイコンタクトの原理とは
「目を見つめる時間がながければ長いほど好感度が上がる心理」
のことです。
人は目を見つめる時間が長い人を自分の味方だと思いこむ心理があります。
とは言っても、相手の目を見るのが苦手という人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのが
「相手のまばたきを数える」
という方法です。
そうするとあまり緊張せずに相手の目を見ることができます。
こういったまばたきの心理は実験でも証明されています。
「まばたきを数えてください」
と言われたグループと
「相手の手を見てください」
と言われたグループで相手の印象を比較する実験です。
まばたきを数えるグループではお互いに親近感を感じるようになり、さらに相手に対して尊敬の気持ちを抱くようになる追加の効果があることもわかりました。
つまり相手の目を見ると、アイコンタクトの原理が働いて、好感度が上がる上に尊敬されやすくなるのです。
とは言っても、無表情でじっと見つめられたらちょっと不気味です。ですから見つめる時のはほほえみもセットにしましょう。そうしないと相手に高圧的な印象を与えて逆効果になります。
ただ、ここで、カズレーザーさんの番組情報を挟みますと、連続して目を見つめるのは3秒が限界だそうです。
5つ目
諦めも肝心
「3回会って合わないと感じたらその人の好感度は諦めましょう」
ということです。
心理学には
「スリーセット理論」
という考え方があって、
「人の印象は出会って3回で決まる」
というものです。
よく
「第一印象が大事」
なんて言いますが、厳密に言うと3回目までです。ですから印象を良くしたい人が本気を出したほうがいいのは3回までです。反対に3回会っても反応が今一だと、4回目以降はマイナスな印象を強めてしまいます。
ですから3回会ってこの人どうも苦手だと思ったら、一旦諦めましょう。そうすれば印象が更にマイナスに移行してしまうことは防げます。
ちなみに心理学には
「悪意の返報性」
という言葉があり、人は悪意を受けると悪意を返したくなるという心理です。
つまりこの人苦手だなあと思いながらその人に関わると、必ず相手に悪い印象が伝わります。そうすると相手からも悪意が返ってきて仲が悪くなるという、負のループが始まります。
ですから3回会って合わないと感じたら、その人との関係は一旦諦めましょう。
ちなみに3セット理論が働くのは永遠ではなく、3ヶ月程度だと言われています。ですから印象がよくないと感じたら一旦引いて、3ヶ月位したらもう一度チャレンジするのもありです。
「昔は合わなかったけれど今はとても仲がいい」
なんて話もありますよね。そうした背景には時間が関係している事が多いようです。
結論としては、3回会って合わないと思ったら一旦諦めましょう。人間ときには諦めも肝心です。確実に勝てるところで好感度を上げにいきましょう。そして気が向いたら3か月後にチャレンジしてみましょう。
それでは復習です
①細かいことにこそ気をつけましょう、特に自分から元気な挨拶をしましょう。
②容姿に自信がなくても、笑顔は強い武器になります。目元で笑うことを忘れずに。
③声を出して笑うようにすると好感度が3倍。リーダーシップが高そうで表裏ない人物に感じられます。
④目を見つめることが大事だが、それが苦手な人は、まばたきを数えてみるといいでしょう。
⑤3回会って合わないと感じたら、一旦諦めも肝心です。
<西野真理の感想>
どれも一見すぐできそうに思えなくもないですが、実際かなり難しいと思います。
私の場合ですが
・細かいことに気を使えないし
・初対面の人にそんなに笑顔になれないし
・気心の知れた人とならともかく、初対面から大声で笑えないし
でも、
・まばたきは数えられるかも
・すぐ諦めるのは得意
ということで、みなさん、できることからお試しください。
<カズレーザーの番組から抜粋>
・不快を感じるのは脳内の「痛み」を感じる部分だと思われていたが「悪臭」を感じる部分である事がわかってきた
・興奮と安心感を同時に与えられると、強い感情が生まれる
・人は自分を認めてもらえることが一番好き
・他人の目が自分に向いていると、脳は自分が認められていると判断する
・人は苗字でなく下の名前で呼ばれるととても気持ちがいい
地域でも「〇〇ちゃんのママ」ではなく、その人の名前で呼ぶといい。
・人は自分のことを語るのが大好き
・自分を受け入れられることを嫌だと思う人はいない
・目はたまに見開くといい
・言葉と感情は密接な関係がある。例えば「ハラスメント」という言葉が出てきたおかげで「自分はハラスメントを受けているんだ」という事に気づくことになった
・日本語での会話には頷きが大事
・上司との会話でも、感情を表すときにはタメ口を使うと親近感が湧く