第31回美女コン 「詩人の恋」 2023年9月28日(木)
第31回美女コンのお知らせです。
シューマン作曲「詩人の恋」全曲を西野真理オリジナル日本語訳詩版世界初演でお送りいたします。
日時 11月12日(日)14時
場所 西田幾多郎記念哲学館
入場 無料(上限3000円の協力金方式)
歌 西野真理
ピアノ 小林美智
Sing幾多郎 10月のお知らせ 2023年9月28日(木)
<10月Sing幾多郎の予定>
毎週 日曜日と水曜日開催
9:30~10:20 (開場9:15)
10月は現在のところお休みの予定はありません
singkitarooo@gmail.com
(ご予約の必要はございません)
<歌の会「Sing幾多郎」>
・歌のプチレッスンがあります
・ビブラートのかけ方を学び、
その技術を使って歌います
・ジャンルにかかわらずいろいろな曲を
どんどん歌います(リクエスト歓迎)
本町コミュニティセンター
(お菓子の八講屋さん後ろ・司スポーツさん横)
時間 9:30~10:20(開場9:15)
参加費 1回 1500円(当日受付にて)
参加資格 高校生以上110歳以下
・原則、毎週水曜日と日曜日に開催
個人向けのご案内はございません
必ずブログでご確認の上お出かけくださいませ
特別な記述のない場合は開催です
※ブログには日々の様々な事が書かれているため、
サイト内検索で「Sing幾多郎」と入力していただくと
関連記事が出てきます
<開催できないことが予想される場合>
→この場合も極力1日前までにはブログでお知らせいたします
会場地図(駐車場あり)
第30回美女コン・風呂敷秘話(2006年オペラ「ちゃんちき」関連)20236年9月25日(月)
このお話は、2006年にオペラ「ちゃんちき」に出演させていただいたときのものです。一つ前のブログ「第30回美女コン秘話」との関連で、掲載することにしました。
※このお話はエッセイとして自費出版していたもので、現在のブログの文体とは違います。
ちゃんちき
<はじめに>
これがちゃんちきです。楽器です。チンドン屋さんが使っていると書けばイメージわきますか? 灰皿みたいですね。
<オファー>
「ちゃんちき」というオペラがあるなんて、毎度情けないことだが私は知らなかった。
と答えた。
「そうかいそうかい」
と笑いながら詳細・・・じゃない、あらましを教えていただいたところによると
・團伊玖磨作曲の「ちゃんちき」というオペラ
・来年の10月20日
・全幕ではなく抜粋版。まだどこをやるか、はっきり決まっていない
・もう一人のソプラノで、私の子供役「ぼう」は、篠原美幸さん(以前2回共演)
・男性歌手はこれから声をかける
その日のうちにインターネットで楽譜を検索すると「在庫あり」。すぐに注文。
後で聞くと他のメンバーはかなり苦労して色々な楽譜屋さんに問い合わせたという。運が良かった。
1週間ほど後に届いた楽譜を手にすると、まだ1年も先だというのに急にあせった気持ちになってきて
「とにかく音をとってしまわなくては!!!!!!!」
と、譜読みをはじめた。
「あ~・・・・・・できないよ~こんな音いつまで経ってもとれないよ~。引き受けるんじゃなかった・・・・・」
と、絶望的な気持ちになる。
しかし、これも必ず3回目くらいから音に慣れてきて
「な~んだこれ、意外とやれるかも」
と、心が楽になってくる。
このパターンを何度も経験してきたので、自分の中ではこの気持ちの繰り返しが恒例行事になっていて、「ちゃんちき」の初音取りの時、やはり絶望的な気分になりながらも
「3回目にはきっと先が見えるからね」
と、もう一人の私が励ましてくれていた。
ここで簡単にストーリーを紹介。
(台本は水木洋子さん。映画や漫画の原作をされている方)
狐の「おとっさま」はその息子「ぼう」が、いつまでも甘えん坊で独り立ちできないことに困りながらも、懸命に化け方などを伝授します。
そんなある日、「おとっさま」と「ぼう」は「美人」に化けてかわうそ夫婦をだまし、ご馳走にありつきます。(このとき「おとっさま」が化ける「美人」役が西野真理。「ぼう」は変身後も同一人物が演じます)
はじめはうまく騙すのですが、結局かわうそ夫婦には判ってしまいます。かわうその「かわべえ」は気づいていないふりをして、狐に仕返しをします。魚の獲り方を教えてほしいという「美人」に
「氷の張った湖に穴を開け、我慢してそこに尻尾を突っ込んでいればどっさり魚が獲れる」
と。
題名でもある「ちゃんちき」は宴会の場面や、要所要所で効果的に使われるが、その「ちゃんちきスト」は「夕鶴」でフルートを演奏する宗方さんが担当。
<驚きのチラシ>
今回の演奏会では「ちゃんちき」ともう一つ「夕鶴」というオペラの抜粋版もプログラムに組まれていた。(「夕鶴」は團伊玖磨作曲の民話「鶴の恩返し」のオペラ版)
今回その「夕鶴」役が中澤桂先生。
音楽関係者以外の方のために一応ご説明すれば、中澤桂さんといえば、音楽の世界では何の説明も必要のない大御所。今これを書きながら、中澤先生のことをご説明するということにすら恐れ多さを感じるほどの方である。しかも「夕鶴」は中澤先生が過去に100回以上、日本のみならず海外でも演じてこられた作品なのである。
ある日郵送されてきたその演奏会のチラシを見てびっくり!!!!!!!!
私の顔写真が中澤先生の下にあるではないか。
大きさも先生と同じ。
恐縮・・・・・・しながらも、嬉しくて100人以上の方にチラシを郵送させていただいた。
もちろん、チケット販売のためではあるが、その目的以上の喜びがあった。
ご自身では最高の時期を過ぎていると思っておられるかもしれないが、とんでもない!「衰え」というものを感じさせない。
とても狭い楽屋なのに嫌な顔一つされず、下っ端の私たちに緊張感を与えられることなく、常に笑顔で優しく、私がずり落ちるドレスに安全ピンを止めようとしていたときなど
「お手伝いしましょうか?何か止めるくらいならできますよ」
と声をかけてくださったり。そのとき私は恐れ多すぎてダッシュで逃げそうになったが何とか平静を装い、留まった。うお~緊張した~。
ついでに書けば、プログラムのプロフィール欄の写真も中澤先生の下だった。
拡大コピーして貼っておこうかと思う。
もう一つついでに書けば、やはりどうしても
「いっしょにお写真撮っていただけませんか?」
とは言えなかった。残念。あ~やっぱり言えばよかった。残念残念残念残念。
前から衣装を包む風呂敷がほしいと思っていたのだが、見つけたそれは大きさも値段も模様も希望にぴったり。すぐに買って帰った。
その模様というのが
「紺地にススキ 大きな満月 白ウサギ」
購入するときなんとなく「ちゃんちき」のイメージだなあとは思っていた。
当日少し早めに到着したホールで、たった一つの舞台装置である椅子に洋風の布地がかけてあるのを見て、私は演出の大島先生に申し出た。
「あの~私、衣装を包むのにこういう風呂敷使ってるんですけど、これ、椅子にかけるっていかがでしょう?」
って皆に言いたくてたまらなかったけれど、本番が終わるまで我慢した。
「あら、そうだったの。『ちゃんちき』にぴったりね。あんなちょうどいい柄、探そうと思ってもなかなか探せないわよ」
こうして書いてみると、特別ほめられたわけでもないみたいだが、私にとってはとても嬉しいお言葉だった。
※中澤桂先生は2016年にお亡くなりになりました。
稽古や本番のとき、誰とはなしに持ち込むおやつも楽しみの一つである。今回のおやつは
・チーズケーキ
・コルネ
・みたらし団子
・草団子
・おせんべい
・あんころもち
・黒ゴマ生八橋
これ、一日分じゃないですよ。
どのおやつも私は人の1.5倍くらい食べた。
そうそう、おやつだけでなく、夕食も堀内さんにご馳走になった。
・ハンバーグ
・エビカツ丼
エビカツ丼という食べ物をこのとき初めて食べたが、とてもおいしかった。
本番の楽屋には、私のエッセイによく登場する欣子さん差し入れのカツバーガー。とても有名なお店のだそうで、とってもおいしい。2つ食べた。
打ち上げはお寿司やさんで
・お刺身
・ぶり大根
・お寿司
・あさりのお味噌汁。
食べたことを私は本当によく覚えている。
このくらい楽譜も覚えればよい。
ちなみに本番前はホール近くのお蕎麦屋さんでおそば。
クイズ:私はなにを食べたでしょう?
答えはこのエッセイの一番最後に書いておきます。
ヒントは「今回の役」
<High H>
すごくエッチ・・・・・ではありません。高い「シ」の音のことです。
今回のオペラでは最後の最後に私のパートに高い「シ」の音がでてくる。
「私にはHigh Hは必要ない。そういう曲は歌わないし、そういう仕事も来ない。そういうものはバリバリのソプラノに任せておけばいい。その音で勝負する気はさらさらない」
という、言い訳としか言いようのない気持ちで過ごしてきて、まさに
「罰が当たった」
と、しょんぼりしていた。
練習して出るのは、何か猛獣が首を絞められたような声。出ない時もしばしば。
「困ったときの関だのみ」
関先生のレッスンにすがりついた。
ご指導いただいている最中は何とか出る。でも帰ったら出ない。
「またレッスンに行けばいい」
・・・・・という甘い考えはばっさり切り捨てられ、先生のご都合のよいときは私の地域のお祭りで行くことができず、こちらから伺えそうなときは先生ご自身の演奏活動が詰まっていた。
結局1度きりのレッスンでそれっきりになってしまった。
泣きそうになった。
東京での初めての稽古は猛獣声だった。
これ、もう、泣きそうだとか言っている場合ではない。とにかく練習して出すしかないのだ。
上向いたり、下向いたり、喉を詰めたり開いたり、考え付くあらゆるパターンで練習してみると
「あれ?この辺かな?」
という場所が少しずつ判ってきた。それを何日か続けるうち
「少し前の音からずりあげていけば、その音にたどり着くかもしれない」
と、「ずり上げ唱法」(今考えた名前)を始めた。
これが私にはわかりやすい方法だったようで、少し出るようになり始めた。
2回目の東京での練習は2回のうち1回は×。次が△。
あと1週間で何とかしなければならない。
「ずり上げ唱法」で何とかその音には行くものの、ずり上げ部分はどう考えてもいらない音であるし、100発100中ではない。
尊敬する教育者の野口芳宏先生に以前お聞きした
「100発100中ではじめて技術という」
という言葉がいつも頭に浮かんだ。
そこで、とにかく私の考える「バリバリのソプラノ」の声真似を始めた。
声帯を精一杯絞めて、なんとかそういう声に近づこうとしてみた。バリトン歌手の真似が大好きな私が今まで一番やらなかった方法だ。
これがちょっといい感じ。
このまま練習を続けた。
3回目(本番前日)の練習では、4~5回その音を出したが、一応全部出た。角の取れた△位の出来だろうか。
向こう側で聞いていて下さっていた、かわうその女房「おかわ」役の天田さん
が拍手をして下さっていた。とても嬉しかった。
実はこのHの音、舞台から袖に入って「影歌」として歌うことに楽譜上ではなっていて、私もそのことに大きな安心を感じていた。最悪の場合、発声練習のように、どんな醜い顔でも格好でもして声を出せばよいと。
ところが、本番前のゲネプロで大島先生から
「西野さん、そこ、袖に入らずに舞台の端で歌うことにしましょう」
と、先生にとってはさりげない、私にとっては最大級の変更をされてしまった。
当然反論も出来ず、やるしかないなと覚悟を決めた。
この日、今までの中では最も安定した声が出るようになっていた。
ゲネプロ前に
「バーンスタイン、小澤征爾をアシスト」
という輝かしいプロフィールをお持ちのピアニスト・相庭尚子さんの生ピアノで
「ラジオ体操第2」
を皆でやった。
なぜかって?
「ラジオ体操第2」は團伊玖磨さんの作曲で、相庭さんが團伊玖磨さんから直接いただいたという楽譜をお持ちくださったからだ。
にしたところ、
「是非行きたいわ」
ということになり、緊張して時間を過ごすよりずっといいなと二人で出かけた。
「やっぱりこっちにしようかな」
と、今思い出すと本番前とは思えない緊張感のなさで買い物を楽しんだ。
結局天田さんは黒い布地にエナメルっぽい黒で大きく猫の顔の書かれた(耳の部分が上に出ている)大きめのバッグと、姪御さんにプレゼントされるという茶色のバッグ、猫のシール。私は白っぽい布地にたくさんの猫のかかれたバッグと、猫のシールを買い、ホールへ戻った。
天田さんは買ってすぐそのバッグを使用されたのだが、それを篠原さんが発見して楽屋でまた盛り上がった。
<本番>
いつもはピアニストである塚田先生が今回は語りで登場され幕開き。その他割愛部分も先生の語りによってつながれた。先生の「名調子」はちょっと真似できないすばらしさ。相庭さんのピアノはそれ一台でオーケストラ。指揮者もかねた名リード。
私の出演する最も楽しい場面(かわうそを誘惑したり、騙したり、宴会ソングを歌ったり)ではお客様もよく笑ってくださってとっても嬉しい。
「皆さんよく歌ってくださいました」
なんて言ってくださり大感激。
・・・・・・・・で、「High H」ですが、一応出ました。
終了後、楽屋に顔を見せてくださる方とお話している最中、関先生のお顔を発見したときは、突然涙が出そうになったが、グッとこらえた。
お客様との楽しいひと時が終わって、さあ打ち上げへという時になって、やっと関先生とお話できる場面がやってきた。
「今日はありがとうございました。あのHもまあなんとか・・・・」
「セーフ!!あれは、セーフよ」
先生!先生のセーフは私にはブラボーに聞こえます!
関先生はこういうときの表現が本当にうまい。
今回の決意:セーフに甘んじず、これからもちゃんと練習を続けよう。
さて、私たちの本番の後は、中澤先生の「夕鶴」。中澤先生もすばらしいが「与ひょう」役の川上洋司さんも、とにかく張りのある超美声ですばらしい!感動。
さて「ちゃんちき」のメンバーは
「今回は、アンコールなしだし、それぞれにカーテンコールするから、出番が終わったら着替えていいよ」
といわれており、そのつもりで普段着に着替えてごく普通の観客状態で楽屋から拍手を送っていると
「『ちゃんちき』のメンバーも、もう一回出てきて!」
「聞いてないよ~~~~!!!!」
普段着で舞台へ出るあの恥ずかしさ。
今思い出しても恥ずかしいです。
小松空港に到着し、駐車場から出ようと駐車券を差し込むと
「コノ券ハ使エマセン」
「え~!!!!」
わけが判らず、半分パニック状態。後ろに次々車が並び始めた。
落ち着いて思考できない。
車のドアを開けて係員呼び出しボタンを押したが誰も応答してくれず、さらに焦る。
そのとき、もう一枚駐車券が目に入った。
「あっ!今入れたの、前回の券だ」
ああよかった。
その時になってやっと機械のほうから
「お客さんどうかしましたか?」
と声が聞こえた。それに答えようとしたとき、開けたままのドアから強い風が入ってきて、ひざの上においた千円札を吹き飛ばした。
今回の決意PART2
「終わった駐車券はすぐ捨てるようにしよう」
<クイズの答え>
狐そば
第30回美女コンのささやかな秘話 2023年9月24日(日)
八ヶ岳声楽セミナー発表コンサート出演と、翌日の呉先生との面会 2023年9月21日(木)
八ヶ岳声楽セミナー発表コンサート出演と、翌日の呉先生との面会(長文です)
2023年4月6日にこの計画はひらめきました。
2023年3月末に行われた八ヶ岳声楽セミナー。
その終了パーティーのとき、主催者の堀内さんから
「このセミナーの発表会を東京・音楽の友ホールでやろうと思ってます。もちろん強制じゃないから。追って日程等はお知らせします」
そのお知らせが4月6日にありました。
「9月20日(水)開催決定」
これを知った途端
「翌日は呉先生のお見舞いへ行こう」
そしてこの密かな計画を、ピアニストの小林美智さんにも伝えました。
私達、呉先生に師事しているメンバーはみんな呉先生のことを
「世界一のアンサンブルピアニスト」
と思っています。(聞いたわけではありませんが、多分)
その呉先生が2019年末、福岡のコンサートステージ上で倒れられ、右半身麻痺。
2019年末といえば新型コロナウイルス禍直前。
私は幸い2020年2月、規制の強まる直前に1度、先生のお見舞いに行くことができましたが(その時のことは別エッセイに詳しく書いてあります)、その後全国の学校も休校になるなど規制強化のため、ほとんどのレッスンメンバーは先生とお会いできないまま3年が経ちました。もちろん私もその一度きり。
2023年5月、コロナ禍による規制が緩和。
「お見舞いに行けるかも?」
そこで先生の滞在施設に電話で確認したところ
「お見舞いはできるが、お見舞いの時間は限られていて、その時間を誰かが使うと、ご家族の面会時間が削られることになる」
というようなご返答でした。
まずはご家族に許可をいただくことが必要です。
また、先生のお見舞い先・東京へは新幹線で2時間半とは言え、そう頻繁に行けるわけではありません。でも、何かとセットにすれば精神的に楽に行ける気がします。まさにこのコンサートはそのチャンス。
このコンサートへの出演を決めたのは、半分以上呉先生のお見舞いという目的があったからです。
<小林美智さんとの計画>
美智さんには「詩人の恋 西野真理日本語訳詩版」YouTubeアップ用のカラピアノ制作をお願いしていました。このことの詳細は別のブログにありますが、美智さんへの依頼のきっかけは
「『詩人の恋』を自分で日本語訳詩したものを歌おうと思っている」
と雑談混じりに美智さんに話ししたところ、間髪を入れず
「はい、私やります」
と言ってくださったからです。
いよいよ訳詩が完成し、YouTubeアップを目ざして練習を進めるうち
「これはまずYouTubeにアップするんじゃなくて、先にコンサートをすべきだ」
と思い始め、美智さんに日時全く未定のままコンサートのピアニストをお願いしました。
しかも、以下ようなとんでもない条件で。
・場所は本町コミュニテイーセンター(いわゆる公民館的な場所)
・ピアノは電子ピアノ
オペラ歌手・関定子の本番のピアノを任されているピアニストに対してあんまりだと思いつつお願いしてみたところ、ご快諾!
<人生コンサート100回計画>
話は少し遡ります。
2022年11月19日に開催した還暦・退職記念第25回美女コンサート。
このコンサートは2000年から始め2019年までに24回開催してきました。しかしコロナ禍のため3年間中断。
そんな中2022年2月に還暦を迎え、3月には中学校を定年退職。
「『還暦・退職記念』という言葉を使えるのは今年だけ。それにこのままコンサートを中断していたら、ずっとしなくなる」
と8月19日に急に思い立って、コンサート会場・西田幾多郎記念哲学館を予約しに行くことにしました。西田幾多郎記念哲学館は3ヶ月前からしか予約できないので、思い立ったこの日の3か月後、11月19日開催にしたのです。
今からプログラムを考えてピアニストにお願いは無理。
でもやるのです。
方法?
あります!
この3年間、ピアニストのみなさんにYouTubeアップ用にお願いしたカラピアノでコンサートをすればいい。
そこでカラピアノを依頼したピアニストの皆様にご了解をいただき、「カラピアノでのコンサート」を急遽計画・準備そして無事終了しました。
そんなコンサートのステージ上から、ただの思いつきでこんな宣言をしました。
「人生100回コンサートします」
人生100回となると、1年に1回じゃ無理。1年に6回やれば74歳で100回です。
しかし、例えカラピアノだとしても、毎回西田幾多郎記念哲学館で開催していたら経済的破綻は目に見えています。第一毎回確実に予約できるとは限らず、そのことにヤキモキしていたらコンサートどころではありません。
そこで考えたのが歌の会「Sing幾多郎」を開催しているピアノのない本町コミュニティーセンターで奇数月に開催するという方法です。もちろんカラピアノで。
最初は「詩人の恋」もその一つとして計画していました。
でもこれはピアニストに生で弾いて頂きたい。
そこで美智さんにお願いし相談の結果、
「それなら今年中に」
ということになり11月12日(日)本町コミュニティーセンターでの開催が決まり、私の中で「詩人の恋」本番への準備が進み始めました。
練習を進めるうち
「これ、コミュニティーセンターで電子ピアノはあんまりじゃないかなあ・・・でも仕方ないし・・・」
と悩み始めました。
そこで、抽選漏れ覚悟で3ヶ月前に申し込んでみることにしました。美智さんにはコミュニティーセンターでご了解いただいているので、良い場所に変わるのなら問題ないでしょう。
8月12日(土)、3ヶ月前です。
書類を提出しておしまい・・・ではなく、書類の日付が間違っていたのと、はんこを忘れたのとで家に帰りました。家まで3分。近いっていいなあ。
再び哲学館を訪れ提出終了。
翌日朝、哲学館に電話しました。
「昨日11月の会場申し込みをした西野です。会場はお借りできますか?」
「・・・というと?」
「どなたか他にお申し込みがあって抽選とか・・・」
「それはありません。これから審査に入ります」
審査があるんですね。
とにかく抽選漏れということはないことははっきりしたので、ほぼ西田幾多郎記念哲学館開催決定ということ・・・でいいでしょう\(^o^)/
哲学館のことと並行して、9月20日の音楽の友ホール本番、そして翌日の呉先生お見舞い計画です。
なぜ並行なのか意味がおわかりにならないでしょう。
ピアニストの小林美智さんは
・呉先生のレッスンメンバー
・八ヶ岳声楽セミナーのアシスタントピアニスト
・西野真理「詩人の恋」ピアニスト
・八ヶ岳声楽セミナー発表会西野真理のピアニスト
と、西野真理と一緒に呉先生のお見舞いに伺う条件がすべて揃っているのです。
美智さんに電話し、発表会からお見舞いまでの一連の行動について話し、
「なによりご家族へ許可をいただくことが第一」
と、呉先生の弟さんにお電話しました。
弟さんによると、私が以前電話で問い合わせたときより施設側の規制は少し緩和されていましたが
・面会は1回1時間、朝10時、午後1時、2時、3時
・食べ物の持ち込み不可
・マスク着用
・予約が入るとその予約が終わってからしか次の予約を入れられない
ということでしたが、弟さんは私が石川県からということでとてもご配慮くださり、こちらの希望を優先し9月21日(木)午前10時に予約を入れてくださいました。
お見舞いが午前になったので、その後東京の練習会場を借りて「詩人の恋」の合わせもしてしまうことになり、色々な準備が整っていきました。
そして私にはもう一つ、思うことがありました。
先生のお部屋には電子ピアノがあるらしいことを弟さんとの電話で知り
「先生に『詩人の恋』のレッスンをして欲しい!お菓子や物品はお見舞いとしてお持ちできないからお見舞いは現金でお渡しすることになるけれど、お見舞いのお金ではなく、レッスン代としてお渡ししたい」
9月20日(水)東京・音楽の友ホールで八ヶ岳声楽セミナー発表会。
ホテルで目を覚ましてからチェックアウト時間までなんとなくソワソワしながら過ごし、ホテル前からタクシーに乗って、先生のいらっしゃる施設へ向かいました。
一緒に行く美智さんとは現地集合。
私が一足先に着き、間もなく美智さんも到着。そして面会予約のため連絡を差し上げた弟さんも来て下さいました。
「今日は姉の誕生日なんですよ!」
なんという幸運でしょう。
受付で健康状態や連絡先を記入し、いよいよ10時、1時間の時間制限付き面会です。
美智さんとの計画通り、先生とお会いしてすぐに
「先生、今日は二人でレッスンを受けに来ました。今度二人で『詩人の恋』をコンサートで演奏するので」
と、封筒に
「レッスン謝礼」
と書いたものをお渡ししました。
「二人からお誕生日のお祝いです」
と、来年の手帳をプレゼントしました。先生の好きだったムーミンに出てくる「ミー」の絵の手帳です。
買う時は、まさかこれが誕生日プレゼントになるとは思ってもいませんでした。
ここで正直に書きますと、2020年2月22日にお伺いしたときより、はるかにピアノは弾けなくなっていらっしゃいました。コロナさえなければもっと色々な方の音楽的な刺激もあったはずなのにと、悔しくてなりません。
また、弟さんにお聞きしたところ、最初の入院後、脳の病気や喘息の悪化もあり、複合的に機能が落ちてしまったらしいとのことです。現在、鼻に酸素を送り込みながらの生活です。
さて、レッスンですが、美智さんと私で11月のコンサートで演奏する「詩人の恋」をみていただきました。
共用スペースにある小さなキーボードの前に座ると、先生は自分でスイッチを入れ、音量を調節し、楽譜を見て弾き始めてくださいました。私達は
「先生に左手、美智さんが右手を弾いて曲の感じを教えていただこう」
と考えていたのですが、先生は左手で全部を弾こうとしてくださいました。まだまだ意欲は残っていると感じました。
途中、一旦お部屋に帰ろうと促されたので(弟さんの判断、私たちにはそこまで理解できませんでした)ご一緒すると、先生は私達にタンスに隠していたと思われるちょっとした駄菓子をくださいました。
「これはどうやって手に入れたんだろう?」
と笑っていらっしゃいました。食事制限があって、どうやらこれらは食べてはいけないもののようです。でも、先生はそれを
「あの二人が来た時渡そう」
と、用意してくださっていたのですね。
その後再度先程のキーボードの前に戻って、レッスンの続きです。
面会は1時間。残念ですがお別れです。
「ハッピーバースデー」
を歌うと、先生もはっきりと一緒に歌ってくださいました。
先生も私達も、お互い見えなくなるまで手を振りました。
かなざわ海の音楽祭カラオケ大会 2023年9月18日(月・祝)
しかも、控室にも誰もいなくなってしまいました。暇なのでFacebookに投稿したり、このブログを書いたりし始めました。
YouTube収益化承認連絡 2023年9月16日(土)
八ヶ岳セミナー発表会(in東京・音楽の友ホール)のお知らせ 2023年9月16日(土)
18日(月・祝) かなざわ海の音楽祭(金沢クルーズターミナル)
20日(水)八ヶ岳声楽セミナー発表会(東京・音楽の友ホール)
シューマン作曲「リーダークライス作品39」から3曲、西野真理のオリジナル日本語訳詩で。世界初お披露目です。
本町秋季祭礼太鼓リズム採譜楽譜もアップします 2023年9月16日(土)
コロナ陽性日記・最終回&YouTube収益化? その12 2023年9月15日(金)
アドセンスの特徴は、以下のとおりです。
- 費用が無料
- 審査が通れば誰でも利用できる
- 広告の種類やサイズが豊富
- クリックされた回数に応じて報酬が支払われる
コロナ陽性日記・監禁疲れ その11 2023年9月14日(木)
コロナ陽性日記・幻冬舎からの電話 その10 2023年9月14日(木)
コロナ陽性日記・スガイ書店 その9 2023年9月13日(水)
コロナ陽性日記・落選 その8 2023年9月13日(水)
幻冬舎「第2回センセイの本音コンテスト」応募 2023年5月29日(月)
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
幻冬舎ルネッサンスのNと申します。
先日は数あるコンテストの中から弊社主催のコンテストにご応募いただき、誠にありがとうございました。
この度、ご応募いただきました作品を社内で慎重に拝読した結果、大変残念ではございますが惜しくも大賞まで手が届きませんでした
作品完成までに貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、メールでのご連絡となり、心苦しい限りですが何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
今回は大賞とはなりませんでしたが、
読者の心を掴もうとする工夫がされており、続きが気になってしまうようなストーリー展開は、作品の大きな魅力となります。
弊社は幻冬舎の自費出版部門となりますため初版のご費用はいただ
弊社で作品のブラッシュアップを図っていただき、
コロナ陽性日記・回復へ その7 2023年9月13日(水)
コロナ陽性日記・高級米 その6 2023年9月12日(火)
コロナ陽性日記・かなざわ海の音楽祭出演順 その5 2023年9月12(火)
コロナ陽性日記・感染経路 その4 2023年9月12日(火)
西野真理の色々なお話
お山の大将ピアノ伴奏 2024年11月25日(月)
このブログは 野口芳宏先生記念碑「師道の碑」除幕・祝賀パーティー 2024年11月23日(土) をお読みになってからどうぞ。 ↑そういうわけで、野口先生にもぜひ「お山の大将」をお歌いいただければいいなと思い、ピアノ伴奏をYouTubeにアップしてみました。いつも書いていますがピア...
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今日は記念すべき西野真理訳詩の初売れの日となりました。 声楽セミナーにいつもご参加される小林祥子さんと娘さんの徳子さん。残念ながら徳子さんは今回お休み。 さて話は遡って、私がfacebookに 「『女の愛と生涯』訳詩始めました」 と投稿した時(2024年2月24日)小林徳子さんが...
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最終日、5時過ぎに目覚めるとスマホの外気温はマイナス17℃。昨日の経験からこれプラス3℃くらいのはず。行ってみましょう! しかしその前に、今日はもうこのお部屋とお別れ。荷物をまとめて車に積み込んでしまわなければなりません。マイナス体験も兼ねて、車に荷物を積んでしまいましょう。いや...
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1月の美女コンが終わったばかりですが、次回・3月美女コンのお知らせです。 (生涯100回のコンサートを目指して毎奇数月に開催いたします) 3月は「早春。・卒業の歌」と題してプログラムを組みましたが、 子どもさん向けの楽しい曲、西野真理オリジナル訳詩曲など、バラエティ豊かな選曲にな...