西部さんへ歌曲作曲のために詩を提案する・・・
私には詩人の友人がいるではありませんか。
横山英行さんです。
彼の詩からご提案差し上げましょう。
ただ、横山さんの詩はかなり哲学的で、歌曲になりそうなものを探すのは大変かも・・・
すぐ見つかりました。
西部さんに送信。
ゆく雲(横山英行)
しみじみと
絵にも描き取りたいような
春への空
うねうねと
夕べの雲がたたなづく
ある摂理ある
春への空
ほんのりと
夕べの赤味が射している
冬とは異なる
ひとときだった
目立った雲の典型ではないが
しばし足留め
しみじみと見た
晴れ晴れと見た
うっとりと見た
国木田独歩の『武蔵野』の上に
広げてみたい雲だった
観潮楼から観る江戸湾の
上にも広げてみたい雲
北京の空描く梅原龍三郎に
描かせてみたい武蔵野の雲…
そんな感じに流れていた
春へと向かう
空だった
すべての人の心に通ずる
すべての人のいつかに通ずる
なつかしさのある雲だった…
西部哲哉
素晴らしい詩ですね!これは最近作ということですか?この詩に作曲してもよろしいのでしょうか?
今度は横山さんにメールを送信
西野真理
西部哲哉さんという作曲家の方に横山さんの詩をご紹介させていただきました。
このような曲を作曲していらっしゃいます。
https://youtu.be/RtrP6Hcxusc?si=LqA3NsN6MkH2DkYB
横山さんの詩「ゆく雲」をご紹介したところ
素晴らしい詩ですね!これは最近作ということですか?この詩に作曲してもよろしいのでしょうか?
と返信をいただきました。
作曲してもいいのでしょうか?
横山英行
驚きましたね。
この詩に作曲してもよろしいのでしょうか?などという
問いが出て来ること自体が、畏れ多いくらいです。
もちろんです。これは西部さんの作品と同様“四季”の産物で
著作権は四季に属します。(笑)
どうぞご自由にお使いいただいて、モノにならなければ
野草みたいに捨てていただければ結構です。
西部さんの作品は、現代に咲いたルネッサンスの花といった感じで、
わかりやすくて、かつフレッシュな曲ですね。
半音階や休符、タンギングというのでしょうか?それも効いていて
小粋な曲ですね。ポリフォニックな安らぎも感じます。
西部哲哉
横山さんからご承諾頂け、良かったです!
私の《四季》についても素晴らしい感想をありがとうございます。
それにしても、「幼希星」一曲でも気に入って頂ける曲があって、ホッとしています。
全滅だったらどうしようとビクビクしておりました(笑)
西野真理
早速ありがとうございます。
このメール横山さんに転送しますね。
「四季」を再度聴いていて思ったのですが
この曲、歌みたいですね。
歌詞をつけて歌えそうな気がします。
「歌心がある」
という平吉毅州さんのご指摘は流石です。
私の世代で平吉毅州さんといえば
「気球にのってどこまでも」
ですが、歌仲間であれを嫌いな人はいません。
私も以前コンサートで、独唱でプログラムに入れました。
西部哲哉
平吉毅州先生は、1998年61歳で亡くなられ、当時私はまだ30代後半でしたが、大変なショックを受けたことを昨日のことのように覚えています。
歌曲なんて絶対自分には書けないと思っていましたから、平吉先生にそう言って歌曲の作曲を奨められても、なかなか決心がつかず…、平井康三郎といい、平吉毅州といい、素晴しい歌を書いている作曲家との出会いや交流があったのに、自分はなんて不甲斐ないのだろう、と情けなく思っていました。
漸く歌曲を書いたのは、その平吉毅州の没年を迎える頃になってからという遅さです。
きっと天国で平吉毅州先生は笑っているでしょう。
「やっと歌曲書いたんか、お前遅いやないか!なにグズグズしとったんや!」……神戸弁で大声で。
ということで今日のところは終わりです。
このお話、続くときは続きます。
2 件のコメント:
横山です。sapporo1972というハンドルネームで、毎日詩の(ような)形で
日記をつけ、それをブログにしています。それがいつしか西野真理さんの
bijyoマジックにかかって、「詩」と認定され、西部哲哉さんのような
素晴らしい作曲家の手で作曲されるということにまでなった!
あまりのことに、ただただ驚いております。
音楽との関係など考えず、きわめて勝手放題に、わがままというくらいに
書いておりますので、歌の視点から見ると極めてゴツゴツといかつい作りに
なっていますから、西野さん、西部先生、どうか率直なご意見をもって
ご指導ください。
横山英行様
いつもありがとうございます。
よく思い出してみると、私は横山さんのこともそれほど良く存じ上げているわけでなく
西部哲哉さんに至っては、昨日お声掛けいただいて、昨日のうちにメールを散々やり取りし
よく存じ上げないまま、この方に横山さんの詩を紹介すべきだと直感し行動に移しました。
以前野口芳宏先生が
「出会うべき人とは出会うべきそのときに出会う」
というようなことを仰っていましたが、まさにその時だったように思います。
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