訳詩販売・facebookへの反応と、訳詩スタート時のエッセイ(Non so piu 、Voi che sapete) 2024年2月27日(火)

昨日
「訳詩手書きリズム譜販売」
について、ブログとfacebookに書き込みました。
Facebookを始めて1年、「いいね」の返信等に疲れたこととブログとの内容が被り、ブログの要約をFacebookに載せなければならない(ならなくはないのですがそうしてしまう)ことに疲れ、Facebookは半離脱状態になりました。
それでも、お知らせの発信だけはさせていただいていて、今回の販売もFacebookに投稿しました。

<Facebookへの反応>
さて、私がFacebookに投稿すると、私のFacebookを見ることのできる状態にしてくださっている方は、「いいね」等反応してくださるのですが、今回の
「訳詩手書きリズム譜販売について」
は反応がとても少なく、それを私は、
「みなさん真剣にFacebookをお読みくださっている」
「西野真理のこのことへの真剣さを理解してくださって、安易に反応されない」
と解釈し嬉しくなりました。
というのは、今回の販売に関して次のような不安があったからです。
「西野真理、適当にお金儲けしようとしていると捉えられてしまうんじゃないか」

ではちょっと真面目な訳詩についての気持ちをお読みください。

<原語で歌うこと>
ピアノやバイオリン、オーケストラの演奏はドイツ人作曲家の曲でも日本人作曲の曲でも普通に聞けます。ところが歌になると私はお手上げ。意味が全くわかりません。歌の勉強をしてきたのに。
しかし、私は長くイタリア語やフランス語の曲を原語で歌ってきました。自分が原語で歌えるということが嬉しかったのです。もちろん、作曲者が言葉のイントネーションや意味を曲を託したなんてことは言うまでもありませんので、そのあたりのことには触れずにいきます。

<魔王を日本語で~訳詩スタート>
大学を卒業し中学校の先生になり、36歳からは関定子先生に教えていただくようになりました。関定子先生はイタリア留学をされイタリア語も堪能。そんな先生にある日のレッスンで中学校の授業で歌うためにシューベルト作曲の「魔王」のレッスンを受けました。日本語で。私はそのレッスンを受けるときに、
「もしかすると先生から『ドイツ語で歌わないの?』って言われてしまうかも・・・」
と少し不安に思っていました。
ところがレッスンが始まってすぐに先生は
「やっぱり日本語で聞きたいよね」
この言葉は私に大きな安心と自信を与えてくれました。
その後すぐに様々な訳詩を始めたというわけではないのですが、このことが
「日本語に訳して歌う」
ことへスタートだったと今になって思います。
そして今私は自分の役割を
「間の人」
だと思っていて、
「ドイツリートを知らない人にまず入門として私の訳で聴いてほしい」
ということ。そしてできれば
「私以外の方にもその訳で歌ってほしい」
ということ。
そのためにドイツリートを勉強されてきた方に無料でお渡しするということはもちろん考えました。しかし、原語の響きを大事にして勉強されてきた方にとっては迷惑でしかないことは十分承知しています。また、本気で日本語で歌いたい方がいらしたとしたら、下手に無料で差し上げて
「お礼にお菓子でも贈ろうかしら」
なんてことになると、かえって面倒。ここはビジネスライクにやっておいたほうが良いと判断しました。
「今後日本で3人、私の訳で歌っていただく」
というのが目標です。

<オペラアリアを訳してみた (過去のエッセイより)>
話は少し戻りますが、訳詩スタートは2007年45歳の時、モーツァルト作曲・オペラ「フィガロの結婚」のケルビーノのアリア2曲でした。
そのことを過去のエッセイに書いていたので貼り付け、今日のブログを終わりますます。
(現在のブログとは文体が違います)

    12回美女コン回想 訳詩家デビュー

ついに訳詩家領域にも手を出してしまいました。

12回美女コンのプログラムもほぼ決定していた2月末

「・・・オペラ2曲を『マクベス』と『フィガロの結婚』って決めたけど、ちょっとおさまりが悪いなあ~。オペラ一つに絞って、その中から2曲にしよう。・・・・・となるとモーツァルト生誕250年が去年だったから、今年は生誕251年ってことでフィガロ」

というような理屈にもならない理屈をつけて、フィガロの結婚から「ケルビーノ」という少年役の歌う曲2曲を選曲した。

 ①「Non so piu cosa son

  ②「Voi che sapete

読者の皆さんの中で、音楽に特別詳しくない方でも、おそらく②はどこかでお聴きなったことがある有名な作品である。ついでに書けば①は東京芸術大学入試で歌い落ちたという、記念すべき曲でもある。

楽譜をピアニストに送らなければと本棚から取り出して眺めているうち
「これをこのままイタリア語で歌って、誰か楽しいかなあ・・・・・・」
と思い始めたら、もうその考えから離れられなくなった。そして娘に
「これ、ママが日本語で歌えるように訳す!」
と突然宣言し、そのまま訳詩に取りかかった。

この楽譜には一応日本語訳がつている。が、正直なところ相当昔に付けられたものらしく日本語なのにさっぱり意味がわからない。この日本語で歌ってもイタリア語で歌うのとあまり差がないように思われた。

相当苦労するであろうことを予想していた作業だったが、意外にすらすらと歌詞が浮かんできて、1曲目はあっという間に出来上がった。

それを机に置き、また娘に言った。
「出来たから聴いて!まず、楽譜に付いてるほうで歌うから。で、その後ママがつけたほうで歌うからね」
いつも辛口批評家である娘の評価は意外によかったが、一箇所気になるところがあった。娘も同じところを指摘したので、その部分を手直しして1曲目終了。
2曲目も同様にして完成した。

これ、販売することにしました。

 

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