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作曲家・ピアニスト雁部一浩さんのこと(伊福部昭「サハリン島先住民の3つの揺籃歌」その7)2024年8月22日(木)
をお読みになってからどうぞ。
雁部一浩さんから贈っていただいたCDの収録曲は、数曲を除いてすべて歌曲をバイオリンとピアノで演奏されたものでした。これがとても素敵で、私も歌いたくてたまらなくなりました。ここで最近のライフワークとなっている「訳詩活動」が生かされることになります。
CDをいただくまでにたまたま訳していたものが6曲。
・シューマン作曲 献呈 ハスの花 月の夜
・シューベルト作曲 ます 音楽に寄せて
・Rシュトラウス作曲 万霊節
それ以外の曲、ほぼ全部訳します。(ブラームスの「子守唄」は、今はやめておきます)
楽譜はペトルッチ(著作権の切れた楽譜を収納しているサイト)で揃いました。
基本となる訳は私の有能な秘書チャットGPT。
・ブラームス作曲
僕の恋人はバラ色の唇をしている
ああ帰り道を知っていたなら(雁部さんのCDでは「おお帰り道がわかるなら」)
野の寂しさ
メロディーのように(雁部さんのCDでは「調べのごとく」)
・ヴォルフ作曲(ヴォルフは今回初挑戦)
世をのがれて
アナクレオンの墓(このブログ執筆現在、訳詩進行中)
・Rシュトラウス作曲
あなたの黒髪を私の頭上に広げてください
(雁部さんのCDでは「あなたの黒髪を広げてください」)
君は僕の心のティアラ
(雁部さんのCDでは「あなたは私の心の王冠」)
雁部さんからCDを頂いたのが8月22日。上記8楽曲を10日間で訳したわけです。まあ無職で時間はたっぷりありますから当然と言えば当然。
そしてもう1曲、この10日間内に訳してしまったのがシューベルト作曲のピアノ曲・即興曲90-3。そうです、ピアノ曲です。これ、どう聞いても歌でしょ?っていうくらい音域も雰囲気も歌。それを雁部さんのCDではピアノがメロディーに当たる部分を割愛し、そこを奥村さんがバイオリンで弾いていらっしゃるのです。羨ましくてたまりません。
歌いたい!
訳したい!
でも長い・・・途中まででいいかな?32小節目までの短調に変わる前まで。うん、そうしよう。
・・・と最初はそこまで訳して「よしよし」と思っていましたが次第に
「逃げたと思われるのは嫌だ」
と負けず嫌いが頭をもたげ、全部訳すことにしました。
できました。
やればできる子なのです(62歳ですが)。
ただ、少々の不安はあります。
ピアニストの皆さんにどう思われるか?
人の評価を気にしていたら私の訳詩活動は絶対にできません。ですからこれまでは全く気にせず来ました。しかし、この曲に関しては正直ちょっと怖いです。このピアノ曲自体が超有名曲でとても美しいから。それに歌詩をつけたりすれば
「メロディだけで十分美しいのに、それに勝手な歌詩つけないでくださいますか?イメージ崩れるんですけど」
私がピアニストならこう言いそうです。読んだ本が映画実写版になって、自分がイメージした登場人物が演じる俳優さんと違っていたような。
でも、つけてしまったんです。
詩の師匠は今まで訳してきた詩人たち。ハイネ、ゲーテ、リュッケルト、シャミッソー・・・錚々たるメンバーです。
そして曲名は
「もう一つのAn die Musik (An die andere Musik)」
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