YouTubeのコメント欄は褒めていただければ嬉しいのでちゃんとチェックしています。でも時々、私のチェック漏れや、何かしらの都合でコメントが送信されなかったりがあるようです。そんなコメントが先ほど届きました。
「祝歌」の動画にです。
だいぶ前にコメントしましたけど、反映されてませんので、もう一度。この歌は、母がよく口ずさんでいたので、覚えていました。オペラを聴くようになって、ノルマを聴いたとき、この旋律が登場してびっくりしました。ノルマから拝借した旋律だったとは!一部うろ覚えだった歌詞が、こちらのおかげで全部わかって、うれしいです。ありがとうございます!
ところで、グルックのオルフェオとエウリディーチェの中、精霊の踊りの一部に、「清く優し野辺の花よ、揺れて咲くは、コスモス」という歌詞をつけたものをご存知ですか?ここだけ覚えていて、全曲あれば、知りたいです。歌ってくださるとうれしいです。
せっかくですから、そのYouTube概要欄にその時私が書いたものをご紹介します。
<エッセイ:女学唱歌「祝歌」>
作詞 三輪義方
作曲 ベッリーニ(原曲 オペラ「ノルマ」よりノルマが来る)
Vincenzo Bellini (1801-1835) Norma 'Norma viene
歌・ピアノ 西野真理(バリトン系ソプラノ)2021.10.2
このエッセイは「美女エッセイPART15」からの引用です。
内容は別の動画でのエッセイと被る部分がございますが、適当に飛ばしてお読みくださいませ。
また、「何のことだかさっぱりわからない」と思われる部分もたくさんあると思われますが、それは別動画のエッセイも全部お読みいただくと大体理解していただけます。
それでもおわかりいただけない部分をお知りになりたい方は「美女エッセイ」シリーズをお読みになることをおすすめいたします。
以下、過去のエッセイ集のものなので、文体が違います
女学唱歌「祝歌」
<3回目の参加>
今年も行ってしまった。
初めて参加するまでは
「いい大人がどうして千葉まで行ってお素麺食べなくちゃいけないの」
と思っていたくせに。
そう、千葉県・君津・野口素麺塾。
<野口芳宏先生との出会いのおさらい>
2004年9月・学校の出張として
「道徳の勉強をどこかでして来い」
ということで、
「まあ、京都あたりなら日帰りできるし、八つ橋も買えるしいいんじゃないか」
という限りなく浅い理由でインターネット検索をしたら、たまたま出てきた京都教育大で行われている野口芳宏とかいう先生が講師で開催される会を発見し、行くことにした。
その日は台風が来ていて私の乗った電車も少し遅れたが、駅からそう急ぐでもなくブラブラ会場まで歩いて行ったらすでに会場は一杯で、しかもなんだかよくわからない熱気が漂ってた。
「これ、よくある上から押し付けられた出張とは違うな」
と感じつつ適当に座った席の、たまたまお向かいにお座りになっていたきれいな女性と雑談したら、彼女は
「あなた、何も知らないで来たの?え?公費で来てるの!みんな自費できてるのよ。私は群馬から」
なんだかすごい会らしいことがだんだん判ってきた。
始まってみるとこの講義は本来の目的である道徳というより国語の授業っぽかった。本来の目的でもなければ専門でもないが、直感力だけは優れていると思っている自分の
「これはすごい人だ数値」
が最高値を示した。
その講義の中で「手品師」という物語の感想文を書く場面があり、私の感想文が野口先生の目に止まり、参加者の前でそれを読むように言われた。読み終えた私に野口先生は
「文章は素晴らしい。しかし…題名をもう一度読んでみて」
と言われ
「『手品師』を読んで」
と言ったところ
「ダメだ!そんな題名を付けているようじゃあ。私が感想文の審査員ならその題名を見ただけでその感想文を落とします」
これこれこれ!
私はこういうビシっとした指導を望んでいたのだ。
そう、ダメなものはこんな風にちゃんとダメって言ってほしい。
その会の終了後、そこで販売されていた野口先生の書籍の中で一番値段の安いものを買ってサインしていただきながら
「石川県では山本さんが私を呼んでくださってますよ」
と野口先生からお聞きし、野口塾に参加させていただくようになって以来、先生とのおつきあいが続いている。
毎年夏に開かれている「野口素麺塾」のこともお聞きしてはいたが、1度参加してしまったら、私の夏の行事になってしまった。
<ミニコンサート>
昨年、2回目の参加をさせていただいた時、野口先生のお母様はじめめ、奥様・素麺塾のお手伝いをして下さる皆様の前でちょっぴり歌わせていただいたところ、社交辞令半分としてもとても喜んでいただけたので、次の参加のときも歌わせていただこうと決めていた。
そして今年、あっという間に次がやってきた。
<実践発表>
今年は「実践発表」というコーナーに手を上げてみた。
教員生活もあと4年。ずっと生徒には教えてきた「君が代」の音楽的解説を、少しでも多くの先生に知ってもらいたいと以前から思っていた。しかし、普段の学校生活では他の先生の授業をゆっくり参観するような時間はまずないし、音楽の先生にそれを伝えたくても、学校に音楽の先生は1人。
野口塾でなら聞いていただけると考えたからだ。
(その発表原稿に近いものは美女エッセイ「PART13」にあります)
今回それをするにあたって必要なキーボードの手配を
横山験也さん→瀧澤真さん→辻雄一朗さん
(他にもどなたかいらっしゃるようです)
という、まともに存じ上げているのは最初の横山さんだけだというのに
「キーボード、なんとかお願いします!」
と、野口先生宅まで運んでいただきました。
この場を借りて心から御礼申し上げます。
<ご母堂・友さんの歌唱>
昨年の決意どおり歌わせていただこうと思ったが、今年聞いていただけることになったのはご母堂の友さん99歳のみ。1分の1。これは大きなステージだ。
数曲歌った後
「なにかリクエストないですか?」
とお聞きしたところ
「曲名は覚えてないんですけれどね、『万歳、万歳、万歳~。山辺も野辺も霞わたり 花笑い、鳥うとう、君が代の春の日に…』こんな歌があって、卒業式に歌ったんですよ。何か、外国の曲に歌詞をつけたんじゃないかと思うんですけど。懐かしくてね」
残念ながら私はこの曲を知らなかったけれど、この99歳の友さんの歌唱は素晴らしかった。
学校でも生徒から
「先生、この曲知ってる?」
と言って、生徒が私に歌って聞かせてくれる場面が時々あるのだが、その半分はどんな曲だかよくわからない。音程が定まらないからだ。よく知っている曲であっても歌い方が悪いとさっぱりわからなくて、あとになって「あ~あの曲だったのか」
ということは結構ある。
今回の友さんの歌はちゃんとわかった。
これは先生のお母様だからお世辞に書いているのではない。
まず声が美しい。声の出し方もきれい。音程がきちんとしていて、それを聞いただけで私も歌える。後でわかったことだが、歌詞も全部合っている。本当に素晴らしくてびっくりした。
私は99歳でこんな声が出るだろうか。
<インターネット様様>
千葉日帰りの野口素麺塾翌日。友さんが聞かせてくださった歌が気になって仕方なくなり、歌詞と女学校時代であろうことを頼りにインターネット検索をすると、すぐに出てきた。
それが以下↓(出典 Moto Saitoh's Home Page)
我国初の女学生用教科書『女学唱歌』
山田源一郎編 編集(共益商社)
第一集(1900年8月19日) 第二集(1901年5月15日)
山田源一郎(1869-1927. 5) 『女学唱歌』第一集表紙
山田源一郎が女学生用に作った初めての唱歌教科書.彼自身の作曲のものと外国からの合唱曲,輪唱曲を集めたもの
① 第二十二 祝歌 (三輪義方 作詞 Bellini 作曲)
萬歳、々々、々々。
山邊も野邊も、 かすみわたり。
花わらひ、 鳥うたふ。
君が代の、 春の日に。
桂を折りえし、 我友の其(その)光榮。
おもへばその身の、光榮のみか。
御代の光、 御國の榮。
花も鳥も、 祝へやいはへ。
あゝゝゝゝゝ、萬々歳。
[注] Vincenzo Bellini 作曲(1831)『ノルマ』("Norma")第一幕第一場
のドルイド族の合唱「ノルマが来る」('Norma viene').
合唱は
Bellini.Norma.Norma viene...Sediziosi voci.
• 動画
<録音>
以上からおわかりのように、この曲、もともとベッリーニのOpera「ノルマ」の一部に、それとは全く関係のない歌詞を付けたもの。しかし、当時の人がこの明るく溌剌としたメロディーに惹かれたのは判る気がするし、なかなかのセンスだと思う。
そう思っているうちに
「せっかく友さんからリクエストしていただいたのに歌えなかったから、歌って録音してお送りしよう」
という気になって練習開始。
1時間後、録音終了。
この曲、練習しているうちにとっても楽しくなったので、8月5日の第22回美女コン(2017年)で歌ってみようかなと思案中である。
<後日談>
美女コンで歌いました。
<さらに後日談>
美女コンの映像を母に送ったところ、母が
「おばあちゃんは歌が好きでよく歌を歌ってくれたけど、おばあちゃんもこの曲歌ってたと思うよ。女学校で習ったんだろうね」
もし生きていたら110歳位かな?
亡くなったおばあちゃんが急に懐かしくなりました。