※このブログは、一つ前の「TVニュースで安否確認とその後の展開」をお読みになってからどうぞ
ラインで楽譜をいただきました。
さあ、音取りです。
あれ?・・・
手書きのその楽譜はどう見ても専門家のものではありません。記譜もあちこち間違えているし、実際音を出してみると
「平井康三郎がこんな音使うはずがない!」
という和音がそこここに。
以下、西野真理の想像です(でも、多分ほとんど正解だと思います)
過去、この小学校にはピアノの得意な先生がいらっしゃらなかった。そこで、どなたかが一生懸命音を省いて、なんとか最少の音で弾けるように楽譜を工夫した。
その気持ち、ピアノの不得意な西野真理、よくわかります。でも、大学時代和声の成績はまあまあ良かった西野真理ですので、簡単に音を省いちゃいけないことはわかるのです。
「その省き方、違方です!」(敢えての方。方法という意味で使ってみました)
これ、文章で説明するのはなかなか困難ですが、ちょっとだけ触れてみましょう。
例えば ド ミ ソ という和音。下から順に ド ミ ソ。
この、「下から順に」が大事なのです。
これが 下から順に ソ ド ミ にすると、音の機能が違ってくるのです。ましてや
「『ドミソ』から1つとって、ソ だけ入れとけばいいかな」
なんて、絶対だめ!
つまり、今回頂いたどなたかが頑張ってお作りになった簡易楽譜は、こういうことが多用されている上に、多分、元の楽譜を写し間違えていらっしゃいます。
平井康三郎先生に申し訳ない!
ということで、元がどうだったかわからないまま、平井康三郎先生に怒られないようにと思いながら、なんとかコード伴奏を作りました。
さあ、ピアノ伴奏を録音して、歌って、YouTubeアップです。
そこで私としてはなかなか用心深く、飯田小学校のホームページを見て、歌詞を確認しようとしたところ、そこにはこんなことが書いてありました。
・曲調は、快活な2拍子、優雅・荘重な4拍子を合わせたものになっている。
・調べは、明るく力強いニ長調である。
なんですって?ニ長調?
私が頂いた楽譜はハ長調です。
逆にこれですべて理解できた気がしました。
きっとその時簡易楽譜をお作りになった方は、こんなふうに思っていらしたはず。
できるだけ簡単な楽譜にしてあげなくちゃ。この曲ニ長調?シャープが2個もついてる。まずはシャープなしのハ長調に移調してあげましょう。
音を省いた上に移調。それはミスも起こります。
これはやはりオリジナルニ長調でやるべきでしょう。
早速楽譜をニ長調に書き直しました。
でも・・・もしかするとこちらの学校ではすっかりハ長調のものに慣れていらっしゃるかもしれませんし、そもそも平井康三郎オリジナルのピアノ伴奏で歌いたいという気持ちもあって、私はピアニストの小林美智さんにも連絡しました。
「オリジナルの楽譜が見つかったらピアノの録音お願いします」
美智さんからすぐに
「私のピアノでほんの少しでもお手伝いできるかもと思うと嬉しいです」
とあたたかいご返信をいただきました。
動画が完成し、YouTubeにアップ完了。
校長先生にご報告です。
校歌の歌唱とピアノ伴奏をYouTubeにアップしてみました。
少しご説明いたします。
頂いた楽譜は音もかなり変更されていましたが、そもそもの調性も本来ニ長調のものがハ長調に変更されていました。
それに気づいたのは、歌詞を確認しようとホームページを拝見したところ校歌の解説に「調べは明るく力強いニ長調である」とあったからです。
作曲家は調性にこだわりがあり、ニ長調は解説にあるように明るく力強い感じを出したい時に使われることが多いようです。こんなときですし、平井康三郎が「明るく力強く」との思いで作曲されたであろうことを考えて、もとに戻してみました。しかし、それでは子どもたちが歌いにくいのであれば、ハ長調に変更いたします。
校長先生からご返信
ありがとうございます。ニ長調で結構でございます。
あ~良かった。
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