5月26日のブログに
「明日来て続きを読みます」
と書いていた津田梅子の伝記、1日遅れで昨日読みに行きました。
小学生並みの感想を書けば
「すごい人だと思いました」
につきます。
すごいのですが、これはもう、神様の思召としか思えませんね。
あの時代に8歳で渡米して10年間、赤の他人の外国人夫妻に育てられるわけですが、同じような環境に放り込まれたからといって、誰もが梅子のようになれるはずがありません。
頭の良さ、我慢強さ、利かん気の強さ、ユーモア、そして健康。全てが備わった梅子だったからこそあのような偉業ができたのですね。
特に「我慢強さ」というのはただ我慢強いのではなく、我慢してもその先にある目標を達成しようと虎視眈々とその日に備えて待つという用意周到さあってこそ。
読んでみて初めて知り驚いたことの一つとして、私はあのよく写真で見る女の子5人がアメリカに送り込まれたくらいに思っていたのですが、当時の政府としてはそれは「おまけ」のようなもので、男性は100人以上いたのです。そしてその男性たちは帰国後、官職が与えられましたが梅子たちにはありませんでした。アメリカで「男女平等」を目の当たりにしてきた梅子、それがどんなに悔しかったことか。
ほかにも、なにかしようとするものの経済的には苦しく、味方だと思っていた人が裏切るというわけではないのでしょうが、思いもよらぬ方向へ行ってしまう。それでも志を貫いて奮起し、たった10名から今の津田塾大学につながる私塾を開校したあの精神力にはただただ感心するばかりです。
心に残った言葉。
「与えられたものはより多くを与えなければならない」
最後に一つ。
この伝記を書かれた古木宜志子さん。(「人と思想 116 津田梅子」清水書院)
この方が多くの資料からよくここまでまとめてこの伝記を書かれたことと、その点にも大変感動しました。津田塾大学の名誉教授でいらっしゃるようです。
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