体の痛みでお困りの方へ 2023年6月9日(金)

 加茂整形外科の資料です(加茂先生に掲載の承諾済み)

石川県小松市にある整形外科で、普通に保険診療です。

今まで間違っていた痛みの医学

慢性の痛みとは「癖になった痛み、習慣になった痛み」です。

痛みに関わる主な臓器は実は脳なのです。脳の癖や健康状態は当然痛みに関係します。

痛みは脳や体に記憶される。心理・社会的因子も考慮し早めにアプローチを。(脳は痛みに敏感になり、体は筋肉にしこり、短縮を残します)

痛みが記憶される前に除痛を。

痛みは小さい火のうちに消しましょう。火事にしてはいけません。

痛みを我慢してはいけません。

痛みを小さい火のうちに消さなかったことが、あとで慢性の難治性疼痛に繋がります。(大火=線維筋痛症)

痛みは筋肉を緊張させ筋肉の緊張が痛みを起こすという悪循環が始まります。(不安傾向の人、環境、医師の説明や態度)

痛みが広がることがあります。

痛みは特異的な疾患(リウマチ系、痛風系、感染症、帯状疱疹後神経痛、悪性腫瘍)を除いて次のようなことで起こります。

  • ケガ(打撲、捻挫、骨折など)
  • 伸張性収縮(筋肉が伸びたときに力を入れる:下り坂の膝、ぎっくり腰の腸腰筋など)
  • 繰り返し動作(使いすぎ:テニス肘など)
  • 長時間の固まった姿勢(デスクワーク、運転など)
  • ストレス(くいしばり、握りしめ、背中や腰の張りなど)

ケガの治療(骨折、靭帯損傷、肉離れなど)と痛みの治療は別問題です。痛みの治療を積極的にしないとケガが治っても痛みが続くことがあります。痛みの治療はケガの治療にいい影響を及ぼします。

間違っていた慢性の痛みの原因

  • 神経が圧迫を受けると痛みやしびれが生じる(椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症)
  • すり減った軟骨や半月板、つぶれた椎間板、切れた腱板が慢性の痛みの原因だ

このような変化(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、軟骨、椎間板、半月板、腱板)は中高年の健常者でも6割以上にみられます。

私は痛みの治療で局所麻酔を使っています。局所麻酔は最も安全で確実な薬剤の一つです。痛み止め(一時押え)というイメージを持つ人がいますが、痛みの悪循環を止める、自然治癒のきっかけとなる重要な治療と思ってください。

慢性痛は脳に大きな責任があるので複雑になります。

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