92歳の母が
「日本伝統工芸展を見に行きたい」
というので、行くことにしました。
↓これです。
正直それほど気が進みません。
理由は簡単、工芸作品の見方がわからないからです。
工芸作品どころか、あの龍安寺の石庭でさえ、私は数秒見ただけでそれ以上どうやってこのお庭を愛でればいいか困惑したほどですから。
会場内は撮影禁止なので、どの作品がどうと具体的に言えませんが、どれもすごいことはわかります。でもどうすごいのか、もちろん技術的なことはさっぱりわかりませんし、価値もわかりません。
非常に下品な提案をすれば、それぞれの作品に値札が付けてあったらなあなんて思ったりもします。
しかし、私なりに見る工夫をしました。
「この中からどれか一つ持って帰っていいと言われたらどれもらいますか?」
選びました。水色のお花の柄の陶器のお椀5個セット。
それを彼に言ったら
「なんか水色で食べ物入れたら色が移りそうで不味そう」
そう言われるとすぐ気が変わり、大きなお皿をいただくことにしました。
別の展示室では銀杏のような形をした大きなガラス製のお皿をいただくことにし
「これにくず餅置いたら美味しそうじゃない?」
と彼に言うと、
「食器洗い機に入れたら壊れる」
またすぐ心を切り替えて、赤い漆(?)塗りの器をいただくことにしました。
そうこうしているうちに13:30になりました。展示中の作家さんの中の受賞者がお一人、作品解説をしてくださる時間。今日は角間泰憲さんという工芸作家さんです。
これは聞いてよかったと思いました。
こういうのがあれば私も少しは工芸作品を見る気になるというものです。
そして角間さんの受賞作が↓
写真ではよくわかりませんが、黒い部分がものすごく緻密な浮き彫り(?)・透かし彫り(?)になっています。この黒いパーツを正面の部分にも全部貼り付けようとしたら奥様に反対されたとか。それで、そのパーツはまだ家にあるそうです。奥様も作家さんなのかな?
これからはレクチャー付きの美術展に行くのがいいかなあと思った2時間でした。
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