訳詩の歴史まとめ 2024年5月4日(土)

浄書も一段落したところで、「西野真理訳詩の歴史」を振り返ってみましょう。

<訳詩初作品>
これがどうもはっきりしません・・・と思って美女コンの資料を見返すとわかりました。
2007年、第12回美女コン(45歳)で歌っています。
モーツァルト作曲フィガロの結婚
Voi che sapete「恋はどんなものなのか」
Non so piu cosa son「ぼくがぼくじゃないんだ」
の2曲。これは初期作品にしてはよく出来ていて、おすすめできます。しかも現在無料公開中。

気になり始めたのでパソコンに保存してある過去の美女コン記録をみたところ、
2008年第13回美女コン(46歳)で「魔女の歌(メンデルスゾーン)」「Amazing grace」
2009年第14回美女コン(47歳)で「リディア(フォーレ)」「エンパイア劇場の歌姫(サティ)」
を訳して歌っていました。

<訳詩歌唱開始>
51歳の時シューベルト作曲「美しい水車屋の娘」を日本語で歌いました。(第18回美女コン)そのきっかけは1年前に声が出なくなったこと。
歌えないので
「男性の歌をさらに音を下げればなんとか歌えるんじゃないか」
との安易な発想からです。よく考えれば女性の歌だって下げればいいだけなのに、この頃はずいぶん思い詰めていたのだと今になってわかります。
そこでたまたま「発見」したのが、松本隆訳詩によるシューベルト3大歌曲「美しい水車屋の娘」「白鳥の歌」「冬の旅」でした。これは楽譜が発売されていないので、CDに着いていた歌詩カードを見、CDを聞きながら楽譜に全部書き写し、製本しました。喉を壊していて歌えないので、こういう作業をするには好都合・・・というか他にすることがなかったのです。
幸いなことにこの作業を終える頃には喉は回復し、その後3大歌曲全部をコンサートで演奏することが出来ました。(第19回美女コン:冬の旅 第24回美女コン:白鳥の歌)
しかしこの頃はまだ、自分で本格的に訳詩をしようなんて思ってもいませんでした。

<ぼちぼち訳してきたもの>
その後時々思いつきで訳詩はしていました。
・プーランク 「愛の小径」
・ヴェルディ「ストルネッロ」
・・・これを書き出そうとして、このほか「ぼちぼちもの」が意外にたくさんあることがわかりました。なるほど西野真理は訳詩が好きだったんですね。

<訳詩ガッツリ取り組みのきっかけ>
2023年2月末、八ヶ岳声楽セミナーに参加することになり、そのことで事務局の堀内さんと電話で話していました。このセミナーは元々日本歌曲に特化したセミナーだったものがこの年から何でもありに変更されたのです。そしてその話になった時
「Wさんなんてね、『詩人の恋』出してきてるよ」
と堀内さんの言葉。
私は学生時代から61歳のその時まで(前記のシューベルトは抜きにして)ドイツリートはやっていません。師事した先生もイタリア系・フランス系でドイツリートの先生にはついたことがありませんでした。
しかしこの時なぜか
「詩人の恋・・・訳そう!」
と閃いたのです。
なぜか・・・の中には、お亡くなりになった呉恵珠先生が、私がシューベルトの3大歌曲を終えた時
「次はシューマンだね」
と言ってくださったことも含まれている気がします。先生にそう言われた時は全く気に留めていないどころか、心のなかで
「シューマン?やらないと思いますけど」
みたいに思っていた気がします。まさかこんなことになるとは。先生は見抜いていてくださったのかもしれません。先生ありがとう!

<その後の経緯>
61歳
2023.2.27 「詩人の恋」(全16曲)訳詩開始
2023.3.4  「詩人の恋」訳詩完了
2023.3.14 「リーダークライス作品39」(全12曲)訳詩開始
2023.3.19 「リーダークライス作品39」訳詩完了
2023.3.22  八ヶ岳声楽セミナーパーティー会場で訳詩宣言
       ・リーダークライス作品24(全9曲)・ミルテの花(全26曲)
2023.4.6      「リーダークライス作品24」訳詩完了
2023.4.22 「リーダークライス作品39」大幅改訂
2023.5.24  出版社へアタックするが、その後なんの反応もなし
2023.11.12 「詩人の恋」西野真理オリジナル日本語訳詩世界初演コンサート開催
       (Pf 小林美智さん)
2023.11.23 「ミルテの花」(全26曲)訳詩開始
2024.2.14  「ミルテの花」訳詩完了
62歳
2024.2.24  「女の愛と生涯」(全8曲)訳詩開始
2024.2.26  訳詩販売宣言(ブログ、Facebook)
2024.3.19  八ヶ岳声楽セミナー会場で小林さん訳詩ご購入
       (「女の愛と生涯」から2曲。ただしその後チクルスは全曲販売に切り替え)
2024.3.25  「女の愛と生涯」訳詩完了
2024.3.30  リズム譜浄書開始
       (それまでのものは販売するにはあまりにお粗末だと気づいたので)
2024.4.7  TさんSさん「詩人の恋」「女の愛と生涯」全曲ご購入
2024.4.16 塚田先生に「詩人の恋」レッスン受ける。アウフタクト部分の言葉の入れ方の
      ご指導を受け、該当部分は他の曲もすべて見直す
2024.4.18 小林さん「女の愛と生涯」全曲ご購入(3月のものと合わせて)
2024.4.24 小林さんから「アニー・ローリー」の訳詩は?とお問い合わせがあり、アニ
      ー・ローリー訳詩(その後お買い上げいただく)
2024.4.27 Facebookに訳詩一覧表掲載
2024.4.29 関定子先生がFacebookに「全曲買います」のご投稿
2024.4.30 関先生のご注文を受け、浄書していなかった曲の浄書にひたすら取り組む
2024.5.1  浄書を終え、関先生送付用プリントアウト、仕分け作業
2024.5.2  関先生に送付
2024.5.3  関先生に到着。訳詩したままで忘れていた作品の浄書に着手
2024.5.4  オペラ「蝶々夫人」愛の二重唱 訳詩完了(デュエットは初)
      Sさんから「ミルテの花」全曲・「Amazing grace」お問い合わせ
      別のSさんから「音楽ってつまんない」へのお問い合わせ
2024.7.14 「リーダークライス作品24」コンサート予定(Pf 近藤陽子さん)

注意:「訳詩完了」という言葉が度々出てきますが、その後小さな手直しは何度も行われています








 

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