このブログは
「宇ノ気中学校コンサート依頼と2024年美女コン計画 2024年2月15日(木)」
をお読みになってからどうぞ。
先程、かほく市立宇ノ気中学校でのコンサートを終え、帰ってきました。
楽しかった~!
1年生116名の皆さんがちゃんと聞いてくださったからです、ありがとう。
↓宇ノ気中学校ランチルーム
今回特筆すべきなのはやはり吉本教頭先生からリクエストされたシューベルト作曲「魔王」のことでしょう。
まずはピアニスト近藤陽子ちゃんについて。
リクエストされて歌わないわけにはいきませんし、正直歌いたいです。でも歌うにはピアノ伴奏が絶対必要。そのため、短期間での伴奏録音の依頼に答えてくださった近藤陽子ちゃんには、ただ感謝するだけです。
次に訳詩について。
魔王の日本語訳は長く教科書に載っていた大木惇夫訳を自分なりに少しわかりやすくして歌ってきましたが、今回更に「70%西野真理訳」と言える程度まで訳を変更しました。
変更できたのは自分で言うのもなんですが、この1年、「詩人の恋」「リーダークライス作品39」「リーダークライス作品24」「ミルテの花」計63曲を訳したからです。
長く大木惇夫訳の素晴らしさを感じてきましたし、今もその気持ちは変わりませんが、63曲訳したことで
・原語の切れ目部分と日本語の切れ目部分が違っている
・原語での息継ぎ部分と日本語での息継ぎ部分がずれている
・訳詩が格調高すぎて、一度聞いただけではわかりにくい
・訳詩の都合で音が変更されているところがある
・訳された日本語のアクセントが日本語のアクセントと合わない(これに関しては全部は無理ですが、特徴的なところはできるだけ直したい)
ということがやっとわかってきました。
そこで短期間ではありましたが、そういう部分を全部解消しようと取り組んでみました。
そしてその最終改訂は本日の11:40!
最後に変更したのは曲の最後近く。語り手のセリフ。
大木惇夫「父も心おののきつ」
西野真理①「父も恐怖に襲われながら」
・・・自分で訳しておきながらずっと
「~恐怖に襲われる」・・・これ変じゃないかな~と思い続けていました。
そしてついに閃いたのです!!!
西野真理②「父も恐怖を感じつつ」
これ!
あとは本番までにこの歌詞が入るかどうか。
本番、クリアしました。
この歌詞、公開します。
「魔王」 大木惇夫訳詩ベース、西野真理訳詩 2024.3.5
語り手 風の夜 馬に乗り 駆けてゆく 父あり
なぜか 怯える 我が子を しっかり腕に 抱きしめ
父 坊や なぜ顔隠すの?
子ども お父さん そこに見えないの?魔王がいる こわいよ
父 坊や それは霧だよ
魔王 かわいい坊や おいでよ 面白い遊びしよう
川岸に 花咲き きれいなおべべも たんとある
子ども お父さんお父さん 聞こえないの? 魔王がなにか言うよ
父 なあに 聞こえるのは 枯れ葉のざわめきだ
魔王 坊や いっしょにおいでよ 用意はとうに出来ている
娘と踊って お遊びよ
歌って おねんねもさしたげる いいところだよ さあおいで
子ども お父さんお父さん それそこに 魔王の娘が
父 坊や 坊や ああそれは 枯れた柳の幹だ
魔王 可愛や いい子じゃのう 坊や ジタバタしても さらってくぞ
子ども お父さんお父さん 魔王が今 ぼくをつかんで 連れてゆく
語り手 父も 恐怖を感じつつ あえぐわが子を 抱きしめて
やっと屋敷に着いたが 子はすでに 死んでいた
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