堀裕嗣さん
~西野真理 独断抜粋~
堀 裕嗣 (著) 教師力ピラミッド
毎日の仕事を劇的に変える40の鉄則
<堀 裕嗣(ほり ひろつぐ)>
1966年北海道湧別町生。北海道教育大学札幌校・岩見沢校修士課程国語教育専修修了。
1991年札幌市中学校教員として採用。学生時代,森田茂之に師事し文学教育に傾倒。
1991年「実践研究水輪」入会。1992年「研究集団ことのは」設立。
<もくじ>
第1章 「教師力ピラミッド」で教師力をチェックする
第2章 基本モラルと生活スキルをもつ
第3章 友人型指導力で子どもとの関係をつくる
第4章 母性型指導力で子どもを優しく包み込む
第5章 父性型指導力で子どもの壁となる
第6章 事務力がなければ教職は務まらない
第7章 先見性・創造性が教師の評価を決める
第8章 チーム力を発揮しないと学校教育は成立しない
<まえがきより>
・・・(前略)こうして出来上がったのが〈教師力ピラミッド〉です。第1章から詳しく述べていきますので,ここでその内容には触れませんが,私はこの教師力モデルをつくってみて,驚くべき現実に突き当たりました。
「ああ,こりゃ,すべての世論の要求に応えられる教師はあり得ない……」
・・・・・・・・(中略)
「ああ,チームでこの教師力の全体像を機能させればいいんだ」
こうして,いまとなっては私の主張の根幹を成すともいえる〈チーム力〉という発想が生まれたのです。
<全体>
・自分のキャラクターに応じて自分と合う子の指導にあたろう。
・人間関係の一番の難しさは距離感覚
・悩んで解決することなんて殆どない。世の中の失敗の99%は謝罪すれば許されます。
・怒鳴る教師になってはいけません。怒鳴ることはある種「麻薬」。
・誰だって意味のわからない指導には従いたくない。
・杓子定規にならない。人間相手の商売には必ず「のりしろ」が必要。
・優先順位をわかっていない教師は「仕事のできない人」と呼ばれます。
・研究授業などは自分から立候補して成長のチャンスを自ら獲得しましょう。
・教師を圧迫しているのは「多忙」ではなく「多忙感」なのではないか。仕事の徒労感、見通しが持てない、仕事の目的がわからない、そういう仕事の仕方をしていると、あなたの時間は死んでいる。
・最悪の事態を想定することは悪いことではありませんが、それに囚われすぎてしまうと、教師の言葉かけが、教師の指導行為が、微妙にずれてしまいます。
・旅行的行事は「本当に楽しかった」と言わせ、ステージや合唱は華々しい成果を上げる。
・教師は行事においては<演出家>でなければなりません。
・教育関係の審議会について公開されている議事録に目をとおす。それを批判的に検討し続ける。
・似たもの同士ではなく、異質な他者と仲間づくりをすること。
・最も弱い担任に配慮する。
・学級経営は常に相対的に評価される。
・自分に適した役割が最も機能する。
・チーム立ち上げのときのリーダーは「おまかせします」という一言で運営するのが一番良いと考えています。
・仲良く仕事をしたいなら、仕事を充実させる。
・生徒指導で一番大切なことは「教師の協調体制」
<若い先生へ>
・職場に閉じこもらずに、いろいろな人と合うことをお勧めします。自分の職場を相対化する目を持ちましょう。
・理由を語る。
・すべての事務仕事は「まず始めること」
・文書はタイトルに日付を付けて「2020.1.14事務仕事早めに取り組もう」など。フォルダの中が時系列になり、次年度活用するとき便利。
・文書作成は「他人に見やすい」「来年度の自分にも見やすい」という書き方、保存の仕方
・「健全な野心」を持ちましょう
・良い発表やよい取り組みがあったら、ネタや指導法を意識的に収集しておく。
<中堅・ベテランの先生へ>
・若い頃に比べて、保護者や同僚、管理職の質が劣化しているように見えますが、それはあなた自身が経験を積んで成長しているからです。他人を責めずに解決できる方法がないかと常に考えましょう。
・甘やかすことも指導のうちであるという認識を持ちましょう。
・子供を個人として認識する癖をつけましょう。「この学年は」「この学校の生徒は」はでなく。
・いつでも若手に授業を見せられる自分でありたいものです。
・行事では若い先生に花を持たせるという発想ではなく、若者を圧倒するような成果をあげましょう。それが若者の将来のため。
<自分を磨くヒント>
・看護、介護関係の本を読むことをお勧めします。
・最初から「先生に相談したい病」にかかっている女の子がまれにいます。周りの先生を情報交換しておくことが重要です。
・自分の感覚、自分のものの見方・考え方に自信を持っている教師ほど、クレームを受けたときには大事に至りやすい傾向がある。
・仕事をテキパキこなす人は、優先順位を理解して周りに迷惑をかけないように仕事に取り組んでいます。
・研究授業や研究発表があったらお金と時間を惜しまないようにしましょう。
・常に学校全体の視点で見直してみる。
・学びは早すぎることも遅すぎることもありません。学ぼうと考えたとき、それが適切な時期なのです。
・研究サークルを作ることをお勧めします。仲良しサークルではなく、異質な人達を集める。
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